15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 10:49:51.94 ID:UB0mifYf0
さやか「美味しい、けど、このお魚なに?」
杏子「なんだ、そんなのも知らないのか? これはなあ……」
さやか「……」
杏子「まあ、魚は魚だよ、それ以上でも以下でもない」
さやか「そうだね」
杏子「これ食べたらどこに行く?」
さやか「家に帰ろうかな」
杏子「……そうか、帰っちまうのか」
さやか「うん、私はもう逝ってしまってるから」
杏子「何か、お互いの誕生日にしか帰って来られないとか、えーっと、秀吉と万福丸……じゃなくて」
さやか「織姫と彦星?」
杏子「そう、なんかそれっぽいよな」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 10:54:42.70 ID:UB0mifYf0
さやか「まあ、一年に二回も帰ってこられるのも、ま……いや、私の日頃の行いが良いからだし」
杏子「はは、さやかが日頃の行いが良いとか、極悪非道な人間も良い人間になっちまう」
さやか「なにをー! って、ああ、本当に時間切れだ」
杏子「帰る……てか、行くのか」
さやか「また来年、あんたの……杏子の誕生日に帰ってくるからさ」
杏子「ああ、でも、来年までに私がそっちに逝くかもしれないんだぜ?」
さやか「そんなの駄目」
杏子「なんで?」
さやか「てん……いや、私が寂しいじゃない?」
杏子「ちょ、なんでさやかが悲しいんだよ」
さやか「誰だって、この世からいなくなっちゃったら悲しいでしょ、そう、それと同じよ!」
杏子「そっか、まあ、私もまだ死ぬつもりはないしな」
さやか「そうそう、じゃあ、また会いましょう」
杏子「ああ」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:00:17.99 ID:UB0mifYf0
杏子「覗き見なんて、趣味が悪いんじゃないか、ほむら」
ほむら「趣味よ」
杏子「……マジで?」
ほむら「冗談に決まってるじゃないの、そんなに私は信用がないかしら」
杏子「いや、だって、前にマミのブラジャー粉砕したろ」
ほむら「それは、つい、部屋干ししてあるあのブツを見たら、腹立たしくなっちゃって」
QB「それは、自分との差を嫉妬しているのかい? まったく、胸の大きさなんて個人sきゅっぷい」
ほむら「それ以上言うと蹴るわよ」
QB「もう蹴ってるじゃないか……」
杏子「そーいや、ほむらにはさやかみたいな奴いたよな、まどかだっけ?」
ほむら「まどかは美樹さやかのように簡単に帰ってきたりはしないわ」
杏子「へえ、神様も意地悪なことするもんだな」
ほむら「……どうして?」
杏子「だって、あのさやかでさえ年に二回帰ってくるんだぜ? ほむらみたいなのと友達になってくれるんだ、神みたいな奴に決まってんだろ?」
ほむら「……そうね、まったくその通りだわ」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:08:59.86 ID:UB0mifYf0
杏子「魔獣がいて、魔法少女がいて、この世界って不思議な世界だよなあ」
ほむら「そうかしら」
杏子「そうだって、だって、私が産まれたときにはそんなものいるとは思わなかったし」
ほむら「そうね、私もそうだったわ」
杏子「魔法少女が魔獣を退治して、力を使い切ったら消えてしまう、理不尽なもんだよな」
ほむら「……」
杏子「神様ってのは残酷だよな」
ほむら「(佐倉杏子、まさかまどかの存在に気が付いたとでも言うの?)」
杏子「それでいて平等だ、ま、私は私の境遇に感謝こそすれ恨むつもりは毛頭ないけど」
ほむら「そうね、みな平等よね」
杏子「おっぱいの大きさには個人差があるけどな」
ほむら「……美樹さやかの元へ送られたいのかしら?」
杏子「へ、やるかい? ほむらにはとても負ける気がしねえが、喧嘩とあっちゃ仕方ねえ」
ほむら「……今日は瘴気が濃いわね」
杏子「仕方ない、じゃあ、勝負はこいつらを片付けてからだな!」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:16:32.38 ID:UB0mifYf0
杏子「そういや、さやかの幼なじみだけどさ……えと、当麻だっけ」
ほむら「上條……いや、上条恭介よ」
杏子「そうそう、恭介だ、あいつこの前死んだんだって?」
ほむら「……ああ、そうだったわね、音楽家のくせに長生きなんていったい何を考えてるのかしら」
杏子「そして、さやかのライバルだった……えと、ワカメっぽいの、名前なんだっけ」
ほむら「志筑仁美、まったく、わざとごまかしてるんじゃないの?」
杏子「そうそう、そいつは長寿のババアとして恭介以上に有名人だ」
ほむら「わかんないわよね」
杏子「本当になあ、こと日本における知名度じゃ偉大な音楽家より長寿のババアの方が上とか、この国平和すぎだろ」
ほむら「それでも、恨み辛みは無くなることはない」
杏子「そして私たちはもう何十年も魔獣狩りだ」
ほむら「疲れた?」
杏子「いや、マミみたいにある日突然、もう逝くねっていって逝っちまうつもりはないかな」
ほむら「そう」
杏子「だって、ひとりぼっちは寂しいもんな」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:24:20.24 ID:UB0mifYf0
ほむら「そう」
杏子「まあ、最近の若いのは根性がないからすぐに逝っちまうからなあ」
ほむら「そこのQBには都合が良いのでしょうけど」
QB「そうだね、ただ、エネルギー効率としては良くないけど」
ほむら「佐倉杏子、こいつはあなたに死ねと言ってるわ」
杏子「この淫獣滅びねえかな」
ほむら「そうね、こんな奴がこの世界に来なければ……」
QB「そのときは君たちが知らないままこの宇宙が滅亡するだけだよ」
杏子「……」
ほむら「さて、あなたの後輩の話だったわね」
杏子「そうそう、ちょーっと指導すると厳しいだの、無理だの、魔法少女って言う自覚が足りねえ」
ほむら「かといって、見捨てるつもりはないのでしょう?」
杏子「なんてーかなあ、ほっとけないんだなあ」
ほむら「そうね、美樹さやかも放っておけなかったものね」
杏子「……? そうだったっけ?」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:39:14.58 ID:UB0mifYf0
ほむら「……いや、そんな気がしただけよ」
杏子「元は私のテリトリーにさやかが入ってきただけじゃなかったっけ」
ほむら「ええ、そう、だったわね」
QB「知っているかい杏子、この子はね最近漫画を書き始めたんだ」
ほむら「ライトノベルよ」
QB「表紙が絵だったじゃないか、あれのどこがノベルなんだい?」
杏子「へぇー、若いのにも好きな子がいたなあ、レーベルは?」
ほむら「ミツルギファイヤー文庫」
杏子「ああ、知ってる。僕と幼なじみが修羅場過ぎて友達が少ないとか、迷える青春ラブコメと執事が残念すぎるとか言う作品があるとこだろ?」
ほむら「微妙に私の知っているタイトルと違うような気がするけれど、そうね」
杏子「へえ、どんな作品書いてるんだ? タイトルを教えてくれよ」
ほむら「いいけど、私とあなたとの秘密よ?」
杏子「……ぐえっ! アレ、ほむらが作者なのかよ!」
ほむら「予想通り知っていたわね」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:46:59.11 ID:UB0mifYf0
杏子「いや、なまじっか、既視感があるって言うか、そっか、そうだよなあ」
ほむら「あなたは一番人気よ、よかったわねあんこ」
杏子「だったらもうちょっと、分からないようにしろよ! さやかとかフルネームそのままじゃんか!」
ほむら「最初はごまかそうと思ったのだけど、面倒になっちゃって」
杏子「面倒になりすぎだろ! さやか開始二ページ目に登場するじゃんか!」
ほむら「良く覚えてるわね」
杏子「そりゃ、一番好きなキャラだからな……」
ほむら「へえ、巴マミは?」
杏子「ありゃ衝撃だったなあ……マミがあんなミスをするとは思えないけど」
ほむら「ちなみに巴マミは編集部の意向で登場シーンがカットされたわ」
杏子「そうだよなあ! 三巻のエピソードでまなかとほのかだけっておかしいと思ってたんだよ!」
ほむら「ええ、本来ならほのかの師匠として登場する予定だったんだけどあまりに不人気で……」
杏子「いろんな意味で愛されてると思ったんだけどなあ……」
ほむら「ティロ・フィナーレはネット上の流行語にもなったのよ」
杏子「はは、本人も喜んでるんじゃないか? アレを超える技名は結局思いつかなかったって言ってたし」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:52:59.15 ID:UB0mifYf0
ほむら「ええ、ネット上の評判を見て、編集部も後悔したのよ」
杏子「だろ?」
ほむら「でも、まあ良いか、マミだしって」
杏子「……そうか」
ほむら「イラスト担当の青井優芽先生はいまだにマミの名前を覚えてくれないのよ」
杏子「ちょ、それ可哀想すぎだろ!」
ほむら「あの首取れた子、そう、マナだっけって、私は笑いをこらえるので精一杯だわ」
杏子「あっはっは、そうだよなあ、あんな衝撃があれば、印象は首取れた奴だよなあ」
マミ「そう、あなたたち、そんな風に私を思ってたのね」
QB「ギャァァァァァァァァ! バケて出たァァァァァ!」
杏子「な、なんだきゅ、ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ! うわぁぁぁあ! マミだぁああ!」
ほむら「……はっ、と、巴マミ……ちょっと気が遠くなったわ」
マミ「ちょっと、QB、あなた感情がないんじゃなかったの?」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 11:58:34.43 ID:UB0mifYf0
ほむら「どうしたというの、何故帰ってきたの?」
マミ「だって、か……いえ、ちょっとたまには有給取らないとって怒られちゃって」
杏子「有給! こっちに帰ってくるのは有給扱いなのか!」
ほむら「悠久とかかってるんでしょうね」
QB「まったく、帰ってくるなら帰ってくると言ってくれないかな、美樹さやかはそうしているよ?」
マミ「だって、出づらかったんだもの!」
ほむら「……どこから居たの?」
マミ「今日は……瘴気が濃いわねからよ!」
杏子「その時からかよ!」
マミ「ちょっと格好良い台詞じゃない! どういうことよ!」
杏子「そっちの突っ込みなのかよ!」
ほむら「……それで、あなたはどれほど居座るつもりなの?」
マミ「そうねえ、一週間くらいあなたたちと一緒にいるつもりよ」
ほむら「私は原稿が……」
杏子「さて。じゃあ後輩に指導をいれてくるかな」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:05:00.41 ID:UB0mifYf0
マミ「お願い構って! 私仲の良い子はあっち行ってて、こっちには友達あなたたちしか居ないの!」
杏子「はあ、どうするよ?」
ほむら「良いわ、マミの衝撃で印税はたっぷり入ったし」
マミ「なによ! そんなに首が取れるのがいけないの!」
杏子「いけないだろ……ソウルジェムと一緒にパックンチョってもう積んでるだろ……」
ほむら「佐倉杏子もついてきなさい、逃げるんじゃないわよ、あとそこの白いの」
QB「もきゅーもきゅー」
ほむら「せめてあなたはシャンタッ君くらい可愛くなりなさい」
QB「アレのどこが可愛いんだい!?」
杏子「しゃあねえなあー」
マミ「ありがとう、もう私、この世界に帰ってきても何も怖くない!」
ほむら「(まどか……)」
杏子「ん? どったよ遠い目なんかして」
マミ「暁美さん……」
ほむら「いいえ、何でもないわ、今日はカラオケでオールよ!」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:11:37.88 ID:UB0mifYf0
翌週。
ほむら「ハァ……」
杏子「……」
QB「瘴気があるけど、どうする、スルーするかい?」
ほむら「そんなわけにはいかないでしょう……行くわよ杏子」
杏子「ちょ、ちょっと休ませて……クソ、マミの奴……」
ほむら「……QB」
QB「なんだい?」
ほむら「私たちの代わりの魔法少女を連れて行って……」
杏子「あ、寝やがったn……」
QB「まったくマミは騒ぐだけ騒いで最高に良い笑顔で逝ってしまったよ、まるで台風のようだ」
QB「でも、都合が良い、この二人が死ねば僕のノルマも達成できるだろう」
QB「そうすればこんな星ともおさらばさ」
QB「……」
QB「おやすみ二人とも、僕はもう一働きしてくるよ」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:18:13.33 ID:UB0mifYf0
数年後
ほむら「……」
QB「佐倉杏子も逝ってしまったね」
ほむら「そうね」
ほむら「これでまた一人、まどかに関わった人が解放されたわ」
QB「まだ残っているような言い方をするね」
ほむら「彼女の弟と志筑仁美よ」
QB「ああ、長寿のジジイと長寿のババアか」
ほむら「あなたって本当に感情がないの? 時折疑わしくなってくるわ」
QB「長いことこの星にいると、疑似感情も作りやすくなるのさ」
ほむら「私はまだ逝かないわ、残念だったわねQB」
QB「ここで僕が居なくなれば、君は孤独な戦いであっという間に死ぬんじゃないのかい?」
ほむら「私はあなたが考えるほど、あなたを心のよりどころにはしていないわ」
QB「そうかい」
ほむら「……まどか……私は、いつまで……」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:23:06.34 ID:UB0mifYf0
QB「どうしたんだい?」
ほむら「何でもないわ、途方もないほど遠くにある未来が恋しくなってしまっただけよ」
QB「僕から見て、君はもう限界まで追い込まれているんじゃないのかい?」
ほむら「心配でもしているというのかしら」
QB「僕はノルマの心配をしているだけさ」
ほむら「私が死ねば達成できるとでも?」
QB「そう見ているといったら怒るかい?」
ほむら「……あなたが居なくなったら、この星は平和になるのかしら」
QB「魔獣どもは残るだろうけどね、新しい魔法少女は生まれなくなる」
ほむら「……そうね、私はまだまだ逝くわけにはいかなくなった
QB「元気が出たようだね」
ほむら「ええ、励ましというのには不出来なものだったけど」
QB「さて、今日は特別瘴気が濃そうだ、戦えるのかい、暁美ほむら」
ほむら「決まっている、ここはまどかが守ろうとした世界だもの」
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:31:44.07 ID:UB0mifYf0
ほむら「……」
QB「……」
ほむら「ま……ど……かぁ」
QB「魔力をほぼ使い果たしたようだね」
ほむら「な……んで……」
QB「君は自分の予想以上に消耗していたんだ、巴マミや美樹さやか、それに佐倉杏子の事を大切に考えていたんだ」
ほむら「杏子が逝ってしまったから……私が悲しんでいるとでも……?」
QB「そうだ、美樹さやかの時も、巴マミの時も、佐倉杏子の時も、君は間違いなく悲しんでいた」
ほむら「違う……、私は、まどかが守ろうとした世界を守ろうとしただけ……」
QB「そう思い込もうとしていただけだ」
ほむら「く……情けない……まどかとの約束……ぜんぜん……守れてないよ……」
QB「約束というものがそんなに大事なのかい?」
???「そんな意地悪言っちゃ駄目だよ、キュゥべぇ」
QB「誰だい?」
ほむら「まど……か?」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:37:39.78 ID:UB0mifYf0
まどか「えへへ、来たっちゃ」
ほむら「……ラムちゃん……?」
まどか「違うよー、私の名前は?」
ほむら「かなめ……まどか」
まどか「はい、大正解! あ、キュゥべぇはあっち行って」
QB「きゅっぷい!」
ほむら「なんで……何で私にまどかが見えるの……?」
まどか「ごめんねほむらちゃん、私の勝手なお願いのせいでこんなになるまで戦わせて」
ほむら「まだ、まだ私はこの世界を守るために戦わないと……」
まどか「もう良いんだよ、ほむらちゃんは他の誰よりも一生懸命戦ったよ?」
ほむら「でも、まだ魔獣が」
まどか「だいじょうぶ、だって、魔法少女はいっぱいいるもん」
ほむら「え?」
まどか「知ってる? ほむらちゃんの書いたお話で魔法少女になりたがる子が増えたんだよ?」
ほむら「え、でも、だって、あのレーベルに女性読者なんか殆ど居ないって……」
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:44:30.16 ID:UB0mifYf0
まどか「だからね、ほむらちゃんは、もう、あっちに逝ってもだいじょうぶなの」
ほむら「まだ、まだ私は戦えるわ! 戦わせてまどかぁ!」
まどか「ほむらちゃんが私を信じてくれたように、ほむらちゃんもみんなを信じて?」
ほむら「……まどか?」
まどか「遠い未来、本当に、遠いかもしれない未来で、一緒に手をつないで歩こう?」
まどか「それで、一緒にご飯を食べたり、遊園地行ったり、ショッピングも良いかな」
まどか「ほむらちゃんが辛かった分、全部なくせちゃうくらい、楽しいこといっぱいしようね」
ほむら「私が逝って、まどかも逝っちゃうの?」
まどか「うん、でも、またすぐに会えるよ、だって私たち、友達だもん、ずっと、これからもだって」
まどか「待っててくれるよね?」
ほむら「……うん、友達だもん、ずっと、ずっと待ってる、まどかのこと……ごめんね、少しだけ、休むね?」
まどか「うん、また会おうね、ほむらちゃん、約束だよ」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:48:27.51 ID:UB0mifYf0
杏子「あ、来た来た、飲むかい?」
ほむら「……いや、そこは食うかいじゃないの?」
さやか「細かいこと言いっこなしだって、マミさんビール!」
マミ「はいはい、美樹さんもう、そのあたりにしたら?」
さやか「まだ12本開けたくらいじゃーん」
杏子「へへ、今日あたりほむらが来るって言ってたからな、宴会して待ってた」
ほむら「……」
マミ「あ、おつまみどうする?」
ほむら「……こいつら、こっちに来て、こんな堕落した生活してるの……?」
マミ「堕落じゃないわ、休息よ」
ほむら「昼間から酒飲んで宴会だって言ってる奴が、どこが堕落してないの!」
杏子「まあまあ、いいから飲んで飲んで」
さやか「そうそう! ほらー! イッキ! イッキ!」
ほむら「ほむぅ!?」
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 12:55:04.83 ID:UB0mifYf0
ほむら「うぃ、だいたいねえ! 美樹さやかぁ!」
さやか「はいはい」
ほむら「あんた逝くの早すぎなのよ! ちょっと戦闘繰り返してまどかといちゃいちゃしてぇ!」
さやか「ごめんごめん」
ほむら「それとぉ、巴マミぃ!」
マミ「え、何かしら?」
ほむら「あなたティロ・フィナってんじゃないわよ! てぃろ! あははははは!」
マミ「どうしよう、理不尽に馬鹿にされてる気がする」
杏子「酔っ払いなんてそんなもんだよ……飲むかい?」
さやか「さり気なく杏子もかなり酔ってるわよね……」
ほむら「あー! まどかまどかまどかぁ! ちょー! ちゅっちゅしてぇ!」
さやか「転校生が壊れた……」
マミ「お酒怖い……」
ほむら「ちゅっちゅちゅっちゅちゅっちゅー!」
杏子「あっはっはっは! のむかーい!」
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 13:01:06.57 ID:UB0mifYf0
その後
QB「ここが暁美ほむらの家か」
QB「売れっ子作家だった割には随分と質素な家に住んでいるようだね」
???「あなた、だれ?」
QB「ん、ああ、僕が見えているのかい?」
???「うん」
QB「そうか、ま、どうでもいいけどね」
???「知ってるわ、先生の書いたラノベで読んでもの、あなたQBでしょ!」
QB「ほう、ということは、ここがその先生の自宅だってことも知っているってわけだ」
???「もちろん! でも、先生いないー」
QB「そうだね」
???「QB知らないの?」
QB「知らないね」
???「ふうん、でもQBなんでここにいるの?」
QB「そうだね、僕の仕事はもう終わったから、有給といったところかな」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 13:08:58.86 ID:UB0mifYf0
???「知ってる! 魔法少女のエネルギーを集めて宇宙の崩壊を防いでるんだよね!」
QB「へえ、彼女が書いた小説ではそういうことになっていたのか」
???「その仕事が終わったの? じゃあ、なんでQBはここにいるの?」
QB「さっき言ったろ? 有給休暇さ」
???「おやすみしてるの?」
QB「ああ」
???「ところでさぁー、私QBが見えてるってことは、魔法少女としての資格あったりするの?」
QB「あるね、僕が見た中でもかなり上位のモノだね」
???「QBお願い! 私を魔法少女にして!」
QB「お断りさ」
???「ぶえー、なんでー!」
QB「そのうち魔法少女の仕事も終わるからさ、そしてキミ……君の名前は?」
???「私、真中ほのか!」
QB「ほのかの出番は恐らく無いだろう、それぐらい魔法少女がこの世界に溢れているからね」
ほのか「いいーじゃーん! QBのケチ!」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 13:13:01.27 ID:UB0mifYf0
QB「(そして、魔法少女の仕事も無くなり)」
QB「(僕の必要もない世界になったのなら)」
QB「(僕もまたそっちに逝っても良いかい、まどか、ほむら)」
ほむら「(死んでもお断りよ)」
さやか「(冗談はよしてよ!)」
杏子「(オメー、自分の行い振り返ってからいえよ!)」
マミ「(……ごめんねキュゥべぇ、フォローできなかったわ)」
QB「きゅっぷい!」
ほのか「……どうしたの?」
QB「何でもない、まったく、魔法少女なんてろくでもない存在だよ」
ほのか「QB笑ってるー」
FIN
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 13:18:24.47 ID:JKTcPDp50
乙
これはいい終わり方
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/06(月) 13:19:24.27 ID:3PIHEGWm0
乙っちまどまど!