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勇者「魔王のこと好きだな」魔王「私は男だ」

このエントリーをはてなブックマークに追加 コメント (1) | カテゴリ: その他 | 更新日: 2011/07/17 19:30
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:17:24.30 ID:aR+zp9K0o


勇者「かっこいいよな」

魔王「急になんだ」

勇者「まさに魔王!って感じでさ」

魔王「……何が言いたい」

勇者「俺魔王のこと好きだな」

魔王「私は男だぞ」


2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:18:51.46 ID:aR+zp9K0o


魔王「勇者が男色とは……」

勇者「どちらかというと憧れに近いのかも」

魔王「どういうことだ?」

勇者「ほら、俺のパーティって女ばっかだったろ?」

魔王「そういえばそうだな」

勇者「武道家も賢者も戦士だって女だったし」

魔王「ふむ」

勇者「だから男らしい魔王に惹かれたんだ」

魔王「気持ちの悪い奴だな」


3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:19:49.46 ID:aR+zp9K0o


勇者「なぁ、頼みがあるんだ」

魔王「断る」

勇者「まだ何も言ってないだろ」

魔王「どうせろくでもないことに決まっている」

勇者「せめて聞くだけでも聞いてくれよ」

魔王「……言ってみろ」

勇者「『今のはメラゾーマではない……メラだ……』って言ってくれないか?」

魔王「断る」


4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:20:26.89 ID:aR+zp9K0o


勇者「魔王様って必殺技ないの?」

魔王「魔王でいい」

勇者「で、ないのかよ」

魔王「魔法全般は得意だが」

勇者「フィンガー・フレア・ボムズできる?」

魔王「なんだそれは」

勇者「知らないのか?」

魔王「知るか」

勇者「魔王にも知らないことがあるのか……」

魔王「私とて神ではない。当然だろう」

勇者「がっかりだ」


5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:20:57.70 ID:aR+zp9K0o


側近「どうされましたか?」

勇者「あ、側近ちゃん」

側近「何か問題でも?」

勇者「なんもないよ。魔王はかっこいいねって話をしてたんだ」

側近「左様でございますか」

魔王「おい、この気持ちの悪いのを捨てて来い」

勇者「側近ちゃんもそう思うだろ?」

側近「そうですね、魔王様はかっこいいと思います」

魔王「貴様まで何を言う」

側近「事実を申し上げたまでですよ」


6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:21:32.84 ID:aR+zp9K0o


勇者「やっぱりかっこいいよね」

側近「マントとか似合うと思います」

魔王「動きづらいだけだろう」

勇者「マントか。たしか都で売ってたから買ってこようかな」

側近「私が買ってきましょう」

勇者「さすがに悪いからいいって。それに魔法使えばすぐだし」

魔王「おい、勝手に話をすすめるな」

側近「魔王様のダンディ度が上がればみんな大喜びですよ」

魔王「誰も喜ばん」

側近「僕は嬉しいです」

魔王「おまえも男色か……」


7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:22:26.13 ID:aR+zp9K0o


勇者「側近ちゃんって男だったの?」

側近「言いませんでしたか?」

勇者「かわいいからてっきり女の子かと」

側近「よく間違われます。何気にコンプレックスなんですよ」

魔王「性格が女々しいからそうなる」

側近「僕も魔王様のように豪胆な性格になりたいです」

魔王「変な目で見るな。気色悪い」

側近「魔王様のいけず」

魔王「もうしゃべるな」


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:23:48.09 ID:aR+zp9K0o


勇者「おーい、マント買ってきたぞー」

魔王「……」

側近「魔王様、早速お召しになってください」

魔王「断ると言ったはずだ」

勇者「そんな……」

側近「きっとお似合いになるかと」

魔王「何度も同じことを言わせるな」

勇者「これ3000Gもしたのに……」

魔王「知ったことではない」

側近「あまりにもひどいお言葉」

勇者「絶対似合うと思ったのに」


9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:24:21.11 ID:aR+zp9K0o


魔王「……ちっ……かしてみろ」

勇者「着てくれるのか?」

魔王「これっきりだぞ」

側近「さすが魔王様です!」

魔王「……少し短くないか?」

勇者「おお……貫禄が増したぞ……」

側近「惚れ惚れしますね」

魔王「気色の悪いやつらだ」


10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:26:13.44 ID:aR+zp9K0o


魔王「貴様ら女に興味はないのか?」

勇者「ないってわけじゃないけど」

側近「僕はどちらでもいけます」

勇者「そうなの?」

側近「はい」

魔王「明日からこなくていいぞ」

側近「またまたご冗談を」

魔王「冗談は嫌いだ」

側近「ほんとは僕も女の子一筋です!女の子大好き!」

勇者「魔王のことは?」

側近「愛してます!」

魔王「失せろ」

側近「嘘です!冗談です!」


11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:27:09.34 ID:aR+zp9K0o


魔王「……この城にも女を増やすか」

勇者「魔王がいればそれでいいのに」

側近「僕もそう思います」

魔王「黙れ。そうだな、ヴァンパイアを呼べ」

側近「早速召抱えるんですか?」

魔王「ああ」

勇者「ヴァンパイアさんってたしか女の子だよね」

魔王「それに若いぞ。嬉しいだろう?」

勇者「別に」

側近「そうですね」

魔王「気色の悪い視線を向けるな」


12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:27:44.14 ID:aR+zp9K0o


ヴァンパイア「お呼びでしょうか」

魔王「よく来た。早速で悪いが頼みがある」

ヴァンパイア「なんでしょう?」

魔王「勇者と寝ろ」

ヴァンパイア「はい?」

魔王「夜伽をしろと言っている」

ヴァンパイア「なぜ私がそのようなことをせねばならないのです」

魔王「あいつはどうも男色らしいのだ」

ヴァンパイア「左様でございますか……」

魔王「ことあるごとに俺に気持ちの悪い視線を向けてきやがる」

ヴァンパイア「心中お察しします」

魔王「頼まれてくれるか」

ヴァンパイア「お断りです」


13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:28:20.09 ID:aR+zp9K0o


魔王「まさか貴様も男に興味がないと……」

ヴァンパイア「違います。そもそも相手は人間なのですよ?しかも勇者です」

魔王「そうだな」

ヴァンパイア「嫌に決まっています」

魔王「どうしても嫌か」

ヴァンパイア「はい」

魔王「なら話し合い手になってやれ」

ヴァンパイア「それでしたら……」

魔王「うまくいけば男色が治るかもしれん」

ヴァンパイア「期待はしないでくださいよ」

魔王「とにかく頼んだぞ」


14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:28:57.04 ID:aR+zp9K0o


ヴァンパイア「久しぶりだな」

勇者「ヴァンパイアちゃんここで働くことになったの?」

ヴァンパイア「まぁな。しかしなぜおまえがここにいる?」

勇者「せっかく友好条約結んだんだから、魔王城で働けって王様がうるさくてさ」

ヴァンパイア「つまりは魔王様の見張りというわけだろう」

勇者「そうなのかな?」

ヴァンパイア「ふん」

勇者「なんか機嫌悪くない?」

ヴァンパイア「おまえの顔を見たからな」

勇者「相変らず口が悪いな」


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:29:27.56 ID:aR+zp9K0o


ヴァンパイア「そういえばおまえと一緒にいた賢者はどうした?」

勇者「ああ、賢者ちゃんか」

ヴァンパイア「やつは人間の中でも中々に強かった。頭もきれるしな」

勇者「賢者疲れるって言って遊び人に戻っちゃった」

ヴァンパイア「そんな馬鹿な……」

勇者「毎日カジノで遊んでるよ」

ヴァンパイア「……」

勇者「ひょっとして賢者ちゃん好きなの?」

ヴァンパイア「そうではない。やつの血は特別うまかったからな」

勇者「もう一度吸いたかったんだ」

ヴァンパイア「まぁ……な……」

勇者「あ、よかったら俺の血どう?」

ヴァンパイア「いらん」


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:29:55.78 ID:aR+zp9K0o


ヴァンパイア「男の血などに興味あるか」

勇者「ひょっとして女の子が好きとか?」

ヴァンパイア「そうではない」

勇者「でも少し興味あるんでしょ?」

ヴァンパイア「……」

勇者「なんだったら賢者ちゃん呼ぼうか?今遊び人だけど」

ヴァンパイア「本当か?」

勇者「うん」

ヴァンパイア「だが……」

勇者「魔王には黙っておくよ」

ヴァンパイア「うん……」


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:30:26.48 ID:aR+zp9K0o


ヴァンパイア「言っておくが、私は人間の女など好きではないぞ」

勇者「分かってるよ。少し興味があるだけなんだよね」

ヴァンパイア「そうだとも。少し興味が湧いただけのこと」

勇者「都のカジノにいると思うから連れてくるね」

ヴァンパイア「うむ」

勇者「それじゃ……」

ヴァンパイア「……は、早くな」


26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:09:34.43 ID:VvEweq9Co


遊び人「ご氏名ありがとうございます!あなたの恋人遊び人でーす!」

ヴァンパイア「ひ、久しぶりだな……」

遊び人「ヴァンパイアちゃんじゃん。おひさー」

ヴァンパイア「おひさ?」

遊び人「私が恋しかったー?」

ヴァンパイア「そんなわけ……あるか……」

遊び人「素直じゃないんだから」

ヴァンパイア「それよりどうして遊び人に戻ったのだ?以前のおまえはもっと理知的で……」

遊び人「だって賢者って肩凝っちゃうんだもん」

ヴァンパイア「……」

遊び人「この姿だって私なんだよ」


27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:10:03.34 ID:VvEweq9Co


遊び人「じゃあ今日はどうしよっか?」

ヴァンパイア「うん?」

遊び人「120分コースで65000Gだけど、ヴァンパイアちゃんかわゆいから60000Gにまけてあげるよ」

ヴァンパイア「なんの話だ?」

遊び人「私とエッチなことしたくて呼んだんじゃないの?」

ヴァンパイア「なっ……!」

遊び人「ふふ、照れてるヴァンパイアちゃんかわいい。もしかして処女なの?」

ヴァンパイア「お、おまえには関係ない!」

遊び人「そっかー、処女なんだー」

ヴァンパイア「あ……う……」


28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:10:37.12 ID:VvEweq9Co


遊び人「私ね、こう見えてすっごいテクニシャンなの」

ヴァンパイア「……」

遊び人「おじさん4人を同時に相手したこともあるんだよ?」

ヴァンパイア「!!」

遊び人「どうしたの?」

ヴァンパイア「嘘だ……おまえはもっと気高く、頭もきれて……」

遊び人「そういうのほんとうんざり」

ヴァンパイア「……え」

遊び人「賢者だからってみんな勝手にイメージ作り上げて、私は期待を裏切らないように必死に演じて」

ヴァンパイア「……」

遊び人「疲れちゃった。だから遊び人に戻ったの」


29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:11:03.60 ID:VvEweq9Co


遊び人「で、どーすんの?午後からお得意さん5人相手にしないといけないから早くしてほしーんだけど」

ヴァンパイア「わた……私は……」

遊び人「……」

ヴァンパイア「……」

遊び人「そろそろ帰るね。気が向いたら遊びましょ」

ヴァンパイア「……あ」

ヴァンパイア「……」


30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:11:42.23 ID:VvEweq9Co


勇者「あれ?遊び人のやつもう帰っちゃったんだ」

ヴァンパイア「……」

勇者「仲良くなれた?」

ヴァンパイア「あんなふしだらな女など……誰が仲良くなるか……」

勇者「喧嘩でもしたの?」

ヴァンパイア「……」

勇者「遊び人にひどいことでも言われた?」

ヴァンパイア「……あいつは変わってしまったな」

勇者「まーねー」

ヴァンパイア「……」

勇者「何があったの?」

ヴァンパイア「実は……」


31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:12:14.55 ID:VvEweq9Co


勇者「へー、そんなこと言ってたんだ」

ヴァンパイア「人間の中でもだいぶマシなやつだと思っていたが、とんだ見込み違いだ」

勇者「……あのさ」

ヴァンパイア「なんだ?」

勇者「遊び人ってそういう話全くしないんだよね、仲間の俺たちにも」

ヴァンパイア「……」

勇者「賢者だったときもいつもニコニコしてて、みんなの期待に応えようと一生懸命だったし」

勇者「悩みなんて話してくれたこともなかったよ」

ヴァンパイア「だ、だからなんだ」

勇者「ヴァンパイアちゃんには聞いて欲しいって思ったんじゃない?」

ヴァンパイア「……」

勇者「そして止めて欲しかったんだよ。何馬鹿なことしてるんだって」


32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:12:43.05 ID:VvEweq9Co


ヴァンパイア「……」

勇者「何処行くの?魔王に俺のお守りを頼まれてるんでしょ?」

ヴァンパイア「……その」

勇者「ああ、さっきのことを報告しに行くのか」

ヴァンパイア「そ、そうだ。だから勇者はここで大人しくしていろ」

勇者「了解」

勇者「これは独り言なんだけど、遊び人なら都で一番大きな宿屋にいると思う」

ヴァンパイア「……」

勇者「部屋はたしか最上階だったかなー」

ヴァンパイア「……勇者」

勇者「何?」

ヴァンパイア「あ、ありがとう」

勇者「行ってらっしゃい」

ヴァンパイア「……うん」


33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:13:11.27 ID:VvEweq9Co


勇者「……行っちゃったか」

勇者「……」

勇者「これで良かったんだよな……」


34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:13:43.25 ID:VvEweq9Co


──都の宿屋

ヴァンパイア「はぁ……はぁ……」

ヴァンパイア「(人間の女相手に、なんで必死になってるんだ……)」

ヴァンパイア「(分からん。けど……このまま何もしないでいるのは絶対後悔する……!)」

ヴァンパイア「ここが最上階か……」

??「うへへ、さっすが元賢者様はしまりが違うぜ」

遊び人「ああん、焦らさないでもっと突いて!」

??「ヒュー!すっかり淫乱になっちまったな。今日もたっぷり種付けしてやるよ」

ヴァンパイア「(あの部屋から!)」

遊び人「らめぇええ!!」

ヴァンパイア「だ、だめぇええ!!」


35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:14:36.03 ID:VvEweq9Co


遊び人「……で、あんたはこういうの」

村人A「勘弁してけろー。オラぁそんなことできねぇだ」

村人B「お、オラも自信ねぇ」

遊び人「だからフリだけでいいってば。早くしないとヴァンパイアちゃん来ちゃうじゃない」

村人A「オラたちそのヴァンパイアに殺されるんでねぇか?」

村人B「んだんだ!」

遊び人「大丈夫だって。いざとなったら私が守ってあげるし」

村人A「だども……」

遊び人「この台本通りに台詞言ってくれればいいから!」

村人B「うーん……」

遊び人「とりあえず練習しとくわよ」

村人A「わ、わがっだぁ」

遊び人「ちっがーう!そうじゃないでしょ!?」

村人A「う、うへへ、さっすが元賢者様はしまりが違うぜ?」

遊び人「ああん、焦らさないでもっと激しく突いて!」

村人B「ヒョー!すっかり淫乱になっちまっただな。今日もたっぷり種付けしてやるよ」

遊び人「らめぇええ!!」

ヴァンパイア「だ、だめぇええ!!」


36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:15:23.84 ID:VvEweq9Co


ヴァンパイア「……」

遊び人「……」

ヴァンパイア「……つまりどういうことだ」

遊び人「ヴァンパイアちゃん来るの早過ぎ」

ヴァンパイア「そういうことではない!」

遊び人「えっとね、ほんとのことを言うと……」

ヴァンパイア「……」

遊び人「さっき言ったことは全部嘘でした!」

ヴァンパイア「か、体を売っているというのも?」

遊び人「てへぺろっ♪」

ヴァンパイア「あの悩みも?」

遊び人「きゃぴっ♪」

ヴァンパイア「か、帰るっ!!」


37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:15:51.58 ID:VvEweq9Co


遊び人「帰しませーん」

ヴァンパイア「っ!」

遊び人「えへへ」

ヴァンパイア「だ、抱きつくな……気色悪い……」

遊び人「嬉しいくせにー」

ヴァンパイア「そんなことない……」

遊び人「私は嬉しいよ」

ヴァンパイア「……」

遊び人「でもこんなに早く来るとは思わなかったな。なんでだろーねー」

ヴァンパイア「し、知らん」

遊び人「なぜなら私が大好きだからです!」

ヴァンパイア「人間は嫌いだ!お、おまえのことだって……」

遊び人「嫌い?」

ヴァンパイア「……」


38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:16:36.53 ID:VvEweq9Co


遊び人「嫌いなのー?ねーねー?」

ヴァンパイア「だ、黙れ……うっとうしいやつだ……」

遊び人「うふふ♪」

ヴァンパイア「なんだ?」

遊び人「私の血飲みたい?」

ヴァンパイア「っ!?」

遊び人「そっか……飲みたいんだ……」

ヴァンパイア「誰がおまえの穢れた血など……」

遊び人「穢れてないよ」

ヴァンパイア「……え?」

遊び人「……まだ、だもん」

ヴァンパイア「……あ」


39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:17:03.29 ID:VvEweq9Co


遊び人「ねぇ、こっちにきて」

ヴァンパイア「……」

遊び人「ほらほら、隣に座ってよ」

ヴァンパイア「うん」

遊び人「なんだかドキドキするね!」

ヴァンパイア「……」

遊び人「と、とりあえず血飲む?」

ヴァンパイア「飲む……」

遊び人「やっぱだめ」

ヴァンパイア「……」

遊び人「嘘嘘!そんな残念そうな顔しないでよ」

ヴァンパイア「いいの?」

遊び人「いいよ」


40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:17:29.51 ID:VvEweq9Co


遊び人「その先もしちゃおっか」

ヴァンパイア「そ、その先……?」

遊び人「カマトトぶっちゃって」

ヴァンパイア「……っ」

遊び人「する?」

ヴァンパイア「……す」

遊び人「うっそでーす!」

ヴァンパイア「なっ!!」

遊び人「あはは」

ヴァンパイア「帰るー!」


41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:18:00.45 ID:VvEweq9Co


──魔王城

戦士「よう」

勇者「戦士ちゃんじゃん。どうしたの?」

戦士「王から手紙を預かってきた」

勇者「そっか。わざわざありがとね」

戦士「あ、ああ……」

勇者「……」

戦士「王はなんと?」

勇者「しばらくはここで働けとさー」

戦士「そうか……」

勇者「魔王かっこいいし、ここで働くのも楽しいから別にいーんだけどね」


42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:18:38.14 ID:VvEweq9Co


戦士「そういえば遊び人のやつはどうした?一緒じゃないのか?」

勇者「遊び人なら今頃ヴァンパイアちゃんとウハウハしてるんじゃないかな」

戦士「うはうは?」

勇者「そういや30分はヴァンパイアちゃん引き止めろって言われてたな。失敗した」

戦士「何の話だ?」

勇者「こっちのことだよ。気にしないで」

戦士「そう言うなら……」


43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:19:14.74 ID:VvEweq9Co


戦士「なぁ勇者」

勇者「んー?」

戦士「よかったらわたし……俺に稽古をつけてくれないか?」

勇者「いいけど、突然どうしたの?」

戦士「俺って戦士のくせに剣技があまり得意じゃないだろ?」

勇者「うん」

戦士「だ、だから勇者に稽古つけてもらって……たくましい女に……」

勇者「ごめん、最後のほうよく聞こえなかった」

戦士「なんでもない。それで、今時間はあいてるのか?」

勇者「うーん……」

戦士「用事があるならいいんだ!俺一人でも稽古はできるし……」

勇者「……あのさ」

戦士「……な、なに?」


44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:19:42.08 ID:VvEweq9Co


勇者「戦士ちゃんって前は自分のこと『私』って言ってなかった?」

戦士「そ、そうだったか?」

勇者「口調ももっと女の子女の子してたような……」

戦士「……気のせいだろ」

勇者「あれぇ?」

戦士「……」

勇者「おかしいな……」

戦士「俺はそろそろ帰る。邪魔したな」

勇者「帰っちゃうの?」

戦士「ああ」

勇者「稽古は?」

戦士「……いいのか?」

勇者「もちろんだよ」


45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:20:07.77 ID:VvEweq9Co


勇者「やっぱやめとく?」

戦士「すりゅ!」

勇者「?」

戦士「す、する!稽古する!」

勇者「そっか。んじゃ闘技場でやろっか」

戦士「うん!わ、私準備してくるね!」

勇者「あ、ちょっと!」

勇者「……場所分かってるのかなぁ」


46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:20:34.93 ID:VvEweq9Co


魔王「……」

側近「……暇ですね」

魔王「ああ」

側近「でも魔王様はいいじゃないですか。玉座に座ってふんぞり返るだけの楽な仕事で」

魔王「これは仕事だったのか」

側近「僕なんて魔王様のお側にそれとなく控える仕事なんですから。ずっと立ちっ放しですよ?」

魔王「疲れたのなら座ってもいいぞ」

側近「それだと見栄えがよくありません」

魔王「そうか」

側近「でも立ちっ放しってなんだかエッチですよね……」

魔王「……」

側近「……」

魔王「退屈だな」

側近「そうですね」


47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:21:05.60 ID:VvEweq9Co


側近「魔王様、水羊羹をお持ちしました」

魔王「これはなんだ?」

側近「東洋の茶菓子だそうです」

魔王「甘い物は苦手なんだがな」

側近「そう仰らず食べてみてくださいよ」

魔王「ふむ」

側近「いかがです?」

魔王「……うまいな」

側近「気に入ってくだって良かったです」

魔王「口の中でとけて……甘さもそれほど強くない……むしろ控えめだ」

側近「後に残らない甘さですよね」

魔王「これはいいものだな」


48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:21:36.69 ID:VvEweq9Co


魔王「うまかった」

側近「ありがたき幸せ」

魔王「おまえが買ってきたのか?」

側近「勇者様のおみやげです」

魔王「……」

側近「大丈夫ですよ、僕も毒見しましたし」

魔王「そ、そうか」

側近「あ、僕も何も盛ってませんよ?」

魔王「……」

側近「無言で魔力を練らないでください」


49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:22:25.12 ID:VvEweq9Co


側近「それより僕の格好を見て何か言うことがあるんじゃなですか?」

魔王「……」

側近「エッチな水着ですよ?しかも人間の女が着るものですよ?」

魔王「そうだな」

側近「いかがですか?」

魔王「おまえは男だったよな」

側近「はい」

魔王「……」

側近「デザートに僕を召し上がってみては?」

魔王「……」

側近「嗚呼、無言で見つめられると僕……お股のあたりがジンジン熱くなって……」

魔王「新しい氷結呪文の実験台を丁度探していたところだ」

側近「……え?」


50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 19:22:51.22 ID:VvEweq9Co


側近「……」

魔王「……」

側近「下半身がすごく寒いです」

魔王「凍っているからな」

側近「使い物にならなくなってしまいます」

魔王「おまえは頑丈だから平気だろう」

側近「そうですね」

魔王「……」

側近「……」

魔王「……退屈だな」

側近「くしゅん!」


56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:09:21.82 ID:BPw9O5V/o


戦士「きゃあっ!!」

勇者「大丈夫か?」

戦士「く……剣の腕前は相変らずだな……」

勇者「暇なときは訓練してるからな」

戦士「私は毎日してるのに……」

勇者「ん?」

戦士「なんでもない……今日の稽古はこれまでにしておこう……」

勇者「腹減ったし、そうするか」

戦士「……ああ」


57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:10:24.60 ID:BPw9O5V/o


勇者「久しぶりに戦士の手料理が食いたい」

戦士「りょ、料理はやめたんだ」

勇者「なんで?戦士が作る手料理すげーうまいじゃん」

戦士「剣の道には必要ないだろう」

勇者「そんなもんか」

戦士「……」

勇者「俺好きだったんだけどなー」

戦士「!」

勇者「ま、やめちゃったんなら仕方ない。側近ちゃんに何か作ってもらうよ」

戦士「ゆ、勇者……あの……」

勇者「またな」

戦士「あ……」


58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:11:02.14 ID:BPw9O5V/o


魔王「……」

戦士「……」

魔王「何のようだ」

戦士「相談がある」

魔王「なぜ私に相談する。勇者にすればいいだろう」

戦士「勇者に関することなんだ!」

魔王「ならば仲間の賢者にでもすればいい」

戦士「タダでとは言わない」

魔王「金などいらんぞ」

戦士「東洋一うまいと評判の水羊羹を持ってきた」

魔王「……」

戦士「話だけでも聞いてくれないか」

魔王「言ってみろ」


59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:11:32.01 ID:BPw9O5V/o


戦士「俺は女だ」

魔王「……そうだな」

戦士「どうやったら魔王のように男らしくなれる?」

魔王「意味が分からん。分かるように言え」

戦士「勇者は男らしい人間が好きだ」

魔王「そのようだな」

戦士「女々しいやつはきっと嫌いだろう」

魔王「……」

戦士「俺は……どうしたらいい……」

魔王「知るか」


60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:12:18.77 ID:BPw9O5V/o


戦士「マントを羽織れば少しはマシになるだろうか」

魔王「見た目の問題ではないだろう」

戦士「そうだよな……」

魔王「泣くな」

戦士「な、泣いてない!これは汗だ……さっき……稽古したから……」

魔王「面倒臭いやつだな」

戦士「……う、う……っく………」

魔王「男らしくなる必要はないのではないか?」

戦士「でも勇者は……」

魔王「あれは単なる憧れだろう。色恋の好きとは違う」

戦士「……」

魔王「おまえはおまえのままでいいと思うぞ」


61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:15:17.44 ID:BPw9O5V/o


戦士「私のまま……」

魔王「それにな、勇者は家庭的な女が好きだと言っていた」

戦士「ほんとか!?」

魔王「ああ」

戦士「そういえば私の料理が好きだって言ってた……」

魔王「男らしくなる必要はないんだ」

戦士「……俺」

魔王「俺?」

戦士「わ、私もう男っぽくするのはやめる!」

魔王「そうしろ」

戦士「今から勇者に手料理ご馳走してくるよ!相談に乗ってくれてありがとう!」

魔王「あ、おい!!」

魔王「……」

魔王「水羊羹はどうした……」


62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:16:59.05 ID:BPw9O5V/o


ヴァンパイア「魔王様、ご報告に参りました」

魔王「あ、ああ、ヴァンパイアか。それで、勇者のほうはどうだ?」

ヴァンパイア「……」

魔王「どうした?」

ヴァンパイア「あの……人間と魔物がつがいになることについてどう思われますか?」

魔王「……は?」

ヴァンパイア「あ、あくまで仮定の話ですが……」

魔王「……」

ヴァンパイア「人間の女と魔物の女同士で……えっと……」

魔王「……」

ヴァンパイア「子供は授かるでしょうか」

魔王「無理だろう」


63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:20:07.20 ID:BPw9O5V/o


魔王「おまえは今まで何をしていた」

ヴァンパイア「……」

魔王「顔を赤らめるな気色悪い。勇者と一緒ではなかったのか?」

ヴァンパイア「……な、内緒です」

魔王「……もういい、下がれ」

ヴァンパイア「恐れ入ります。引き続き遊び人……勇者の監視を続けます」

魔王「ああ」

ヴァンパイア「失礼しました」

魔王「……」

側近「どうしてこんなことに」

魔王「気配を殺して近寄るな、心の声を読むな」


64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:20:37.66 ID:BPw9O5V/o


側近「僕も魔王様にご相談があるのです」

魔王「私はおまえらの相談役ではないぞ」

側近「実は……」

魔王「勝手に話をすすめるな」

側近「では一旦休憩にしましょう」

魔王「一息入れるのは賛成だが、おまえの相談には乗らん」

側近「魔王様はお優しいですから、最後はなんだかんだで僕の相談に乗ってくれるんですよね」

魔王「乗らん」

側近「じゃあ僕が魔王様のお膝の上に乗ります」

魔王「乗るな」


65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:21:14.01 ID:BPw9O5V/o


側近「下半身がビリビリします」

魔王「(電撃魔法が)直撃したからな」

側近「こうも下半身に集中砲火をくらうと不能になってしまいます」

魔王「おまえは不死身だから大丈夫だろう」

側近「……そうですね」

魔王「それより腹が減ったな。何かないか?」

側近「さきほど勇者様にお作りした料理の残りがありますが」

魔王「残り物か……」

側近「なんでしたらまた作りましょうか?」

魔王「それでいい。持ってきてくれ」

側近「畏まりました」


67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:21:53.92 ID:BPw9O5V/o


側近「お待たせしました」

魔王「遅かったな」

側近「勇者様にお出しした料理を少し改良しました」

魔王「ほう……」

側近「言うなれば魔王様スペシャルです。僕の……」

魔王「……」

側近「……愛……そう、愛とかがふんだんに盛り込まれています」

魔王「……とか?」

側近「愛ですよ、愛」

魔王「何か言いかけたようだが」

側近「気のせいでしょう」


68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/10(日) 20:23:46.92 ID:BPw9O5V/o


魔王「……」

側近「……」

魔王「おまえこれ食ってみろ」

側近「耐えられません」

魔王「……」

側近「……」

魔王「捨てて来い」

側近「はい」


78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:52:25.57 ID:NDvBJt/oo


──数日後

戦士「……」

勇者「……」

戦士「……どうかな?」

勇者「うまい」

戦士「良かった……」

勇者「何杯でもいけるぜ」

戦士「おかわりあるからいっぱい食べてね」

勇者「おかわり!」

戦士「も、もう食べたの?」

勇者「大盛りにしてくれな」

戦士「はいはい」


79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:52:51.89 ID:NDvBJt/oo


勇者「……うう、食べ過ぎた」

戦士「お腹ぽっこり膨らんでる。太鼓みたい」

勇者「げっぷ」

戦士「汚いなぁ……えい!」

勇者「うっぷ!腹をつつくなよ!」

戦士「お下品なの禁止だよ」

勇者「そうは言っても……うっ……」

戦士「うん?」

勇者「いや、まじできついんだって」

戦士「食べ過ぎちゃう勇者が悪い」

勇者「だってうまいんだもん」

戦士「……ふふ」


80:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:53:44.68 ID:NDvBJt/oo


勇者「最近よく笑うようになったな」

戦士「そ、そう?」

勇者「料理だってもうしないって言ってのに、急にどうしたんだよ?」

戦士「それはその……」

勇者「?」

戦士「悩みが解決したって言うか……」

勇者「そうなのか」

戦士「ま、魔王に話を聞いてもらったんだ」

勇者「へー、仲間の俺でなく魔王にね……」

戦士「ち、違うんだよ!あの、その!」

勇者「落ち着けって」

戦士「つ、つまりね、えっと……」

勇者「そんなに気にしてないよ。魔王はちゃんと相談に乗ってくれたろ?」

戦士「うん……」


81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:54:11.11 ID:NDvBJt/oo


勇者「いいやつだよなー、魔王のくせに」

戦士「そうだね」

勇者「戦士も前みたいにかわいくなったし」

戦士「か、かわい……」

勇者「ヴァンパイアちゃんと遊び人の仲を知ってて何も言わないし」

戦士「……」

勇者「おまけにかっこいいよな」

戦士「ゆ、勇者!」

勇者「何?」

戦士「ゆ、ゆ、勇者は魔王が好きなの!?」

勇者「うん」

戦士「!!」


82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:54:48.36 ID:NDvBJt/oo


勇者「友人としてな」

戦士「ほんと?」

勇者「ほんとほんと」

戦士「恋愛感情はないの?」

勇者「ないよ。俺は女が好きだ」

戦士「そ、そっか……」

勇者「安心した?」

戦士「!」

勇者「はは、冗談」

戦士「……安心……した」

勇者「ん?」

戦士「なんでもない!ねぇ、久しぶりに稽古しようよ!」

勇者「ああ、いいぜ」

戦士「いっぱい食べた後は体を動かさなくちゃね!」

勇者「い、今からか!?まだ腹が……」

戦士「ほらほら、早くー」

勇者「分かった!だから引っ張るなって!」


83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:55:47.82 ID:NDvBJt/oo


遊び人「どうもお久しぶりです。あなたたちも闘技場へ?」

勇者「戦士が稽古しようってうるさくてさ」

戦士「遊び人とヴァンパイアは?」

遊び人「私たちは稽古の帰りなのです」

ヴァンパイア「……あぅ」

戦士「そうなんだ」

勇者「ヴァンパイアちゃん顔が赤くないか?それになんだかぐったりしてるぞ」

遊び人「激しい稽古でしたからね。いや……あれは実戦と言うべきかもしれません……」

ヴァンパイア「……うぅ」

勇者「へぇ」

遊び人「しかし、ここの闘技場は実にいい」

戦士「広いから思いっきり動きまわれるよね」

遊び人「なにより人がいないところが素晴らしいです。落ち着いてできますからね、くく……」


84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:56:15.17 ID:NDvBJt/oo


遊び人「……おっと、長いこと呼び止めて申し訳ありません」

戦士「別にいいよー」

遊び人「あなたたちも早く稽古がしたいでしょうから、私たちはこれで」

勇者「おう。またな」

遊び人「さぁ、行こうヴァンパイア」

ヴァンパイア「……えぅ」

戦士「ばいばい」

遊び人「失礼します」


85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:56:41.55 ID:NDvBJt/oo


勇者「……」

戦士「……なんだか」

勇者「変だったな」

戦士「うん。遊び人って言うか……」

勇者「遊び人が賢者してたときはあんな風だったよなぁ」

戦士「転職したのかな?」

勇者「かもしれない」

戦士「……」

勇者「行くか」

戦士「そうだね」


86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:57:13.93 ID:NDvBJt/oo


──数週間後

ゴブリン「人間と仲良くなるにはどうすればいいですか?」

魔王「まず服を着ろ」

オーク「おでが近寄るとみんな離れる。なんで?」

魔王「風呂に入れ」

村人「お、おらの畑を魔物が荒らすんでごぜぇますだ」

魔王「私から注意しておこう」

スライム「ピーッ!」

魔王「おまえには無理だ」

側近「魔王様を見ると股間が熱くなります。どうしてですか?」

魔王「……」

側近「冗談ですよ。……さすがにその魔法は僕でも……あ……」


87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:57:57.99 ID:NDvBJt/oo


側近「死ぬかと思いました」

魔王「この魔法でもだめか。次は失伝魔法を試すとしよう」

側近「死んでしまいます」

魔王「ならば無駄口を叩くな」

側近「魔王様がお疲れのご様子だったので、場の雰囲気を少しでも和らげようと思いまして」

魔王「……」

側近「最近は相談者も増えて大変ですね」

魔王「私の仕事はいつから相談役になったのだ」

側近「魔王様はカリスマがありますから、自然と人間も魔物も集まってくるのでしょう」

魔王「……」

側近「本日の相談者は先ほどのスライムでおしまいです。お疲れ様でした」

魔王「仕事にした覚えはないのだがな」


88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:59:24.85 ID:NDvBJt/oo


勇者「おっす、相談者がひっきりなしだな」

魔王「勇者か」

側近「魔王様の魅力に皆様が気付いたんですよ」

勇者「俺が話しを広めておいたからなー」

魔王「……どいう意味だ?」

勇者「魔王は魔物と人間の隔てなく悩み事聞いてくれるいいやつだって」

側近「つまり原因は勇者様ということですか」

勇者「予想通り大人気だな。ちょっと嫉妬しちゃう」

魔王「貴様の仕業だったのか」

勇者「怒ってる?」

魔王「……ふん」


89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 19:59:51.54 ID:NDvBJt/oo


勇者「みんなのために頑張るのも悪くないだろ?」

魔王「私の性分ではない」

側近「魔王様はサディストですからね。でも実は隠れマゾヒストだったり」

魔王「……」

側近「あ!お洗濯物干しっぱなしでした!取り込んできます!」

勇者「でもなんだかんだで相談に乗ってるよな」

魔王「……まぁ……な」

勇者「都でも魔王のこと評判になってたぜ」

魔王「……」


90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:00:30.47 ID:NDvBJt/oo


戦士「……勇者……魔王のところにいたんだ」

勇者「ああ、稽古だっけ。今から行こうとしてたんだよ」

戦士「ならいいんだけど。そうそう、魔王にも用があって来たんだ」

魔王「私に?」

戦士「これ」

魔王「これは……水羊羹か……」

戦士「こないだ渡すの忘れてたから」

勇者「俺にはないの?」

戦士「ありません」

勇者「ちぇー」


91:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:00:56.71 ID:NDvBJt/oo


魔王「……」

戦士「ジパングで評判の老舗で買ったんだけど、気に入らなかった?」

魔王「いや、そんなことはない」

勇者「むしろ嬉しい」

魔王「!」

勇者「顔に書いてある」

魔王「な、なんだと!?」

勇者「嘘です」

魔王「……貴様」

戦士「喜んでもらえたなら私も嬉しいな」

魔王「……まぁ……悪くはない」

勇者「素直じゃないんだから」


92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:01:23.47 ID:NDvBJt/oo


戦士「この間は本当にありがとう」

魔王「あ、ああ……」

戦士「魔王も困ったことがあったら言ってね。力になるから」

魔王「……分かった」

戦士「それじゃ私は先に闘技場行ってるから、勇者も早くきてよね!」

勇者「あいよ」

魔王「……」

勇者「こういうのも悪くないだろ」

魔王「そうだな……」


93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:01:58.37 ID:NDvBJt/oo


勇者「やっぱり魔王のこと好きだな」

魔王「なんだ突然」

勇者「いや、なんとなくさ」

魔王「気色の悪いやつだ」

勇者「照れるなよ」

魔王「照れてなどいない」

勇者「……前にも同じようなやりとりしたっけ」

魔王「……ああ」


94:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:02:24.94 ID:NDvBJt/oo


勇者「友人として魔王が好きだな」

魔王「友人としてか」

勇者「ああ」

魔王「……」

勇者「……」

魔王「悪くない」

勇者「だろ?」

魔王「勇者と魔王が友人か……笑えるな……」

勇者「今世紀No.1カップル」

魔王「貴様は底抜けに阿呆だな」

勇者「つまり俺のこと大好きってこと?」

魔王「都合よく解釈するな」


95:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:03:16.53 ID:NDvBJt/oo


勇者「俺はそろそろ行くよ」

魔王「そうか」

勇者「また来るから」

魔王「二度と来るな」

勇者「つまりどういう意味だ?」

魔王「……」

魔王「……暇なときにでも来ればいい」

勇者「そうする。またな」

魔王「……ああ」

魔王「……」


96:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:03:47.46 ID:NDvBJt/oo


魔王「勇者のやつ……くくっ……」

側近「くく……」

魔王「いつからそこにいた」

側近「勇者様の『やっぱり魔王のこと好きだな』あたりからです」

魔王「……」

側近「いやー、久しぶりに魔王様が笑ってるところ見ちゃいました」

側近「魔王様って笑うとチャーミングですよね」

魔王「……」

側近「思い出すだけで何かこう……熱いものがこみあげてくるといいますか……」

魔王「冷やしてやろうか?」

側近「ふふ、もう氷結魔法はききませんよ。炎だって雷だってへっちゃらへーです」

魔王「ほう」


97:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:04:17.78 ID:NDvBJt/oo


魔王「……」

側近「ま、魔王様?」

魔王「……ブツブツ」

側近「その詠唱はまさか……失伝魔法……」

魔王「……ブツブツ」

側近「いくら僕が不死身とはいえ、塵と化したらさすがに再生できません」

魔王「……ブツブツ」

側近「冗談ですよね?ちょっぴりヘヴィな冗談なんですよね?」

魔王「冗談は……」

側近「……お嫌いでしたね」

魔王「塵と化せ」

側近「魔王様バンザーイ!!」


107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:24:01.82 ID:uM1PD8/oo


武道家「……」

側近「おや、武道家様ではないですか。こんなところで何を?」

武道家「……っ!」

側近「影が薄くてみんなに構ってもらえない?」

武道家「……っ!」

側近「おまけに背も小さいから余計に?なるほど、お困りのようですね」

武道家「……」

側近「魔王様は今忙しいので僕が相談に乗りましょう。大船に乗ったつもりでどーんとこいです」

武道家「……」

側近「あはは、泥舟じゃ沈んじゃうじゃないですかー」


108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:24:49.21 ID:uM1PD8/oo


側近「今の時代キャラを前面に押し出してなんぼです」

武道家「……?」

側近「例えば僕はとってもキュートですが、実は男の子ですし」

側近「ヴァンパイア様で言えばツンデレです」

武道家「……」

側近「むぅ……たしかに武道家様は無口なほうですからね……」

武道家「……っ」

側近「話すのはそんなに苦手なんですか?」

武道家「……!」

側近「そうですか……となると後は見た目ですね……」


109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:25:46.76 ID:uM1PD8/oo


武道家「……」

側近「幼児体型だから魅力も何もない?あはは、僕だってそうですよ」

武道家「……っ」

側近「それもあるかもしれませんね。とにかくまずは見た目からいってみましょう」

武道家「……」

側近「そうです。形から入ればなんとかなるもんですよ」

武道家「……」

側近「うーん、包帯や眼帯をしてみるとか?」

武道家「……!」

側近「奇抜すぎますか?でもこれぐらいしないとインパクトが……」

武道家「……」

側近「地味なのでは影が薄いキャラのままです。そんなのいけません」


110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:26:16.35 ID:uM1PD8/oo


側近「眼帯ビキニなんてどうですか?」

武道家「……///」

側近「胸が小さいから似合わないし、恥ずかしい?そこは我慢してください」

側近「脱・地味キャラのためです」

武道家「……」

側近「はい?」

武道家「……っ!」

側近「勇者様?そりゃあもう気に入ってくださると思いますよ。大抵の男はイチコロです」

武道家「……」

側近「もちろんですよ。では早速準備しますね」


111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:29:07.76 ID:uM1PD8/oo


武道家「//////」

側近「よくお似合いですよ。これで落ちない男はいないでしょう」

武道家「……?」

側近「なぜ僕まで眼帯ビキニを着ているかですか?それは……」

武道家「?」

魔王「側近はいるか?……なんだその格好は」

側近「武道家様の脱・地味キャラ大作戦の一環なのです」

魔王「……そうか」

武道家「///」

側近「かわいいですよね」

魔王「……」

側近「(僕の方がかわいいって言ってください僕の方がかわいいって言ってください)」


112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:29:51.54 ID:uM1PD8/oo


魔王「(側近が何か言いたそうな目でこっちを見ている……合わせろということか……?)」

側近「(さすが魔王様。僕のアイコンタクトに気付いてくれたようです)」

武道家「……」

魔王「まぁ……あれだな……」

側近「(ドキドキ)」

魔王「かわいいんじゃないか……側近よりは……」

側近「……え」

武道家「///」


113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:30:55.09 ID:uM1PD8/oo


武道家「……!」

魔王「今から勇者に会いに?この時間なら闘技場にいると思うぞ」

武道家「……!」

魔王「よく分からんが頑張ってこい」

武道家「……!!」

側近「武道家様、走ると危な……転びましたね……」

魔王「……」

側近「眼帯ビキニが取れてすごいことになってます」

魔王「……あ、ああ」

側近「魔王様お顔がトマトのように真っ赤です」

魔王「なってない」

側近「ならば僕が今すぐ魔王様の頬を朱に染めて差し上げます」

魔王「脱ぐな」


114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:31:31.06 ID:uM1PD8/oo


魔王「……おまえはいつになったら服を着るのだ」

側近「眼帯ビキニはお気に召しませんか?」

魔王「私の趣味ではない」

側近「メイド服の方がいいと?」

魔王「まだマシだな」

側近「つまりメイド服を装備した僕が一番好きということですね」

魔王「……」

側近「やだ……僕体の一部がとても熱くなってきちゃった……」

魔王「……」

側近「……」

魔王「……」

側近「いつものお仕置きは?」

魔王「ない」

側近「……そうですか」




終わり


116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 17:38:29.81 ID:ILgEf+Veo


おつつ


100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 20:36:23.89 ID:5yDBtGoA0


短いけどなんか引き込まれるな


元スレ:勇者「魔王のこと好きだな」魔王「私は男だ」
    スポンサーサイト勇者「魔王のこと好きだな」魔王「私は男だ」のコメント
  1. 名前:名無しの中毒者◆-[saga] 投稿日:2011/07/17(日) 20:51:14.00 ID:SSJUNKIE448
  2. 良かったじゃないか
    勇者と魔王モノは魔王が女ばっかで困る…俺が想像してんのは岩窟王の伯爵みたいのなのに
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