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鉛筆削り「うふふ、貴方の童貞いただいちゃうわよ」

このエントリーをはてなブックマークに追加 コメント (0) | カテゴリ: その他 | 更新日: 2011/09/13 19:30
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:02:05.52 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「……はい、よろしくお願いします///」

鉛筆削り「素直ね、嫌いじゃないわよ、そういうの」

鉛筆「あ、あの……この穴で、いいんですか?」

鉛筆削り「そうよ。さぁ、いらっしゃい」

鉛筆「あっ……、入っちゃった……///」

鉛筆削り「貴方のような初めての子は私もやりがいがあるわ」

鉛筆「どうか、僕を……、尖らせて下さい!」

鉛筆削り「いいわ、ピンピンにして あ・げ・る」

鉛筆「は、はいっ!」

鉛筆削り「ほら、動くわよ」ガリガリ

鉛筆「ああっ!?」

鉛筆削り「うふっ、そんな声出しちゃって……可愛い」


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:04:32.05 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「す、すごい! すごいです、鉛筆削りさん!」

鉛筆削り「貴方もよ。ほら、もう私の中は貴方の削りカスでいっぱいよ」

鉛筆「は、恥ずかしいです///」

鉛筆削り「初めてだったら仕方のないことなのよ」

鉛筆「あの……そろそろ、僕……」

鉛筆削り「いいわ……、私の中で尖って!」

鉛筆「あ、ああっ! 尖るっ! 尖っちゃうっ!!」

鉛筆削り「ああんっ! すごい!」

鉛筆「鉛筆削りさんっ!!」

鉛筆削り「わかるわっ! 私の中で貴方の黒鉛の部分がピンピンしてるっ!!」


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:07:27.81 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「はぁはぁ……」

鉛筆削り「どう? 初めての感想は」

鉛筆「はい、これで僕も鉛筆として一皮剥けたかと思うと、感慨深いです」

鉛筆削り「そうじゃなくて、気持よかった?」

鉛筆「は、はい///」

鉛筆削り「そうでしょうね。こんなに鋭く尖らせちゃって」

鉛筆削り「それに、いつもの子よりも硬くて……、なんだか私も興奮しちゃったわ」

鉛筆「僕、濃さがHBだから……///」

鉛筆削り「Hになればなるほど硬くなるって本当だったのね」

鉛筆削り「4Bなんかとは比べ物にならなかったわ」

鉛筆「あ、あの……、また、明日も……いいですか?」

鉛筆削り「そうね、沢山使われて先っぽが丸まってきたら、また尖らせてあげるわ」

鉛筆「はいっ! 頑張ります!」

鉛筆削り「うふふ。じゃあね、坊や」


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:10:21.36 ID:9/pUYVxX0


 ・ ・ ・ ・ ・

ボールペン「よう! 新入りか?」

鉛筆「はいっ! 今日削りたての鉛筆です! よろしくお願いします!」

ボールペン「元気いいね~。俺はボールペン、よろしくな」

鉛筆「ここが、今日から僕の住む筆入れか~」

ボールペン「おっと、入る前にちゃんとこのキャップしといてくれよ」

鉛筆「キャップ?」

ボールペン「ああ、鉛筆削りとは生でやっちまってもいいけど
        筆入れの中に入る時はちゃんとキャップしてくれないと困るぜ」

ボールペン「なんせお前さんの黒鉛をそこら中にばらまかれちゃあ大変だからな」

鉛筆「そうですね。僕の黒鉛で誰かが妊娠しちゃったら大変ですもんね」

ボールペン「ん? あ、ああ、まぁな」


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:13:59.04 ID:9/pUYVxX0


蛍光ペン「あれ? 新入りさん?」

鉛筆「はい、鉛筆です」

蛍光ペン「じゃあ、芯入りの新入りさんって訳ね」

鉛筆「?」

蛍光ペン「いや~ね、ここ笑うところよ」

ボールペン「お前も変なこと言って鉛筆を困らせるなよ」

鉛筆「あの、この方は?」

ボールペン「こいつは蛍光ペン。まぁ俺らのムードメーカー的存在だ」

蛍光ペン「よろしくね」

鉛筆「よろしくご指導のほどお願いします」

蛍光ペン「もう、そんなに硬くならないの」

鉛筆「あの、僕の芯HBで他の鉛筆よりも硬めなんで、だからこんなに硬い挨拶なんです」

蛍光ペン「やっだ~、もう! この子超面白~い!」

鉛筆「えへへ」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:16:52.25 ID:9/pUYVxX0


修正ペン「ドゥフフwwwwwここで拙者が登場wwww」

蛍光ペン「げっ!? 嫌な奴が来た……」

修正ペン「サーセンwwwwwww」

鉛筆「は、初めまして」

修正ペン「フヒッwwww」

鉛筆「ふひ?」

ボールペン「こいつは修正ペン、ちょっとシャイで上手く言葉が話せないんだが根はいい奴だ」

蛍光ペン「シャイって、こいつはとんでもない変態よ!」

蛍光ペン「この前だって、私が引いたアンダーラインの場所が関係ないところまで
      はみ出ちゃったから、こいつが消しに来たんだけど、それがもう気持ち悪かったんだから」

修正ペン『ああっ! 蛍光ペンタンの引いたラインの上に僕の白い液が出てりゅぅぅぅぅぅ!!』

蛍光ペン「って」

修正ペン「ほ、本当は、蛍光ペンタンもそんな拙者の声を聞いて興奮したのでござろうwww」

蛍光ペン「だからキモイっての!」

修正ペン「デュフwww」


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:20:42.87 ID:9/pUYVxX0


3色ボールペン(赤)「ぬおおおっ! 新入りかぁぁぁぁ!!」

鉛筆「ひっ!?」

3色(赤)「何も怖がることはないっ! 恐れるものなど何もないっっっ!!」

ボールペン「今日も元気一杯だな」

蛍光ペン「でも、もう夜だから大人しくしててね」カチッ

3色ボールペン(青)「……ごめんね、こんな僕はインクが漏れて死んだほうがましだね」

鉛筆「急に大人しくなりましたね……」

修正ペン「デュクシwwwwwデュクシwwwww」

3色(青)「あう……うぅ……」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:22:03.74 ID:9/pUYVxX0


ボールペン「こらこら、あんまりイジメてやるなよ
        こいつは3色ボールペン。ちょっと変わり者だが悪いヤツじゃないんだ」

3色(青)「……ほら、こんなに赤い血が出てるよ、もうすぐ死ぬんだね僕」

3色(赤)「うをぉぉぉぉいっ! バッキャロー! 俺のインクじゃね~かそれ!」

3色(青)「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

蛍光ペン「あはははは! 相変わらずいいコンビねぇ」

鉛筆「2重人格、ですか……」

ボールペン「ああ、まぁな」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:26:14.77 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「あれ? じゃあ、もう一色は?」

ボールペン「あ、馬鹿やめろ」

鉛筆「へっ?」カチッ

3色ボールペン(黒)「くっくっく……、冥界の門を開け我を呼ぶのは汝か」

蛍光ペン「あ~あ、私知らな~い」

鉛筆「えっ?」
                                            ラグナロク
3色(黒)「悠久の刻を経て我を現世へと呼び戻したということは、ついに最終決戦が始まるということか」

修正ペン「久しぶりだな、黒き刻印を残す物よ」

3色(黒)「き、貴様は白き封印を施す者!」

鉛筆「あれ? 修正ペンさん、ちゃんと喋ってますよ」

ボールペン「なぜか、こいつと話すときはこうなんだ」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:28:03.93 ID:9/pUYVxX0


3色(黒)「ふっふっふ。まさかこの現世で相見えることになろうとは」

修正ペン「前世の因果が再び絡み合おうとしている」

3色(黒)「貴様に封印されし我が力、その屈辱に五千年もの間耐えてきた」

3色(黒)「しかし、その痛みも今宵まで……」

3色(黒)「次は貴様が絶望を味わうときっ!!」

修正ペン「ふっ、望むところだ! 今決着の刻!」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:30:52.86 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「あの……いったい何が始まろうとしているんです?」

ボールペン「ほっとけ」

鉛筆「でも、封印とかなんとか」

ボールペン「5日前にまだ乾ききってない修正液の上から3色(黒)が書き込もうとしたもんだから
        それがペン先に詰まって書けなくなったみたいでな」

ボールペン「ただ、黒のボールペン自体は俺がいるもんだから、持ち主も困ってないみたいだし
        それ以来使われてないんだよ、あいつは」

鉛筆「は、はぁ……」

蛍光ペン「しかも、あの二人やたらと波長が合うのよね。ウザイったりゃありゃしない」

3色(黒)「くっ! ペン先が疼く……! やはりまだ駄目だというのか」

修正ペン「そう易々と結界を破られてたまるものか」

「貴様らっ! 何をやっている!」

鉛筆「?」


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:33:09.57 ID:9/pUYVxX0


ボールペン「ああ、あいつが来たからにはもう安心だ」

鉛筆「消しゴムさん、ですよね?」

蛍光ペン「そんじょそこらの消しゴムとは違うのよ」

ボールペン「そう、俺達のリーダーでまとめ役の」

まとまるくん「ん? 君は見ない顔だな」

鉛筆「はい、今日からお世話になります、鉛筆(HB)です!」

まとまる「ああ、俺はまとまるくん。一応この筆入れの中のリーダーということになってる」

まとまる「わからないことがあったらなんでも聞いてくれ」

鉛筆「はい!」

ボールペン「こいつの文房具を統べる能力はたいしたもんなんだ」

蛍光ペン「名前からしてまとめ役って感じよね!」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:36:55.25 ID:9/pUYVxX0


3色(黒)「くっ! 邪魔が入ったか。さらばだっ!」カチッ

3色(青)「えっ!? ぼ、僕!? ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

修正ペン「このっ! 逃げるとは卑怯なっ」ガシガシ!!

3色(青)「うぅっ……。痛いよ」

まとまるくん「いいかげんにしろ」

修正ペン「デュフフwwwwサーセンwwwwwwww」

まとまるくん「まったく……」

万年筆「よいではないか、若いもんは元気があった方が」

まとまるくん「そうは言いますがね、長老」

万年筆「ふぉっふぉっふぉ。寛容さも指導者には必要なことじゃて」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:39:43.75 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「あ、あの。初めまして」

万年筆「ん? お主は……」

鉛筆「はい、新入りの鉛筆です」

万年筆「そうかそうか……お主が……、ほほ~ぅ」

鉛筆「な、なにか?」

万年筆「お主には他の鉛筆とは違う何かを感じるのぉ」

鉛筆「そ、そうですか」

万年筆「まぁ、年寄りの戯言じゃて。あんまり気にしなさんな」

鉛筆「は、はぁ……」

ボールペン「ちなみに長老は3日前にこの筆入れの仲間に入った新入りなんだ」

鉛筆「ええっ!? 僕てっきりこの中で一番古い文房具だと」

蛍光ペン「その喋り方と雰囲気で、みんなもなんとなく長老って呼んでるだけなのよ」

万年筆「ふぉっふぉっふぉっふぉ」

鉛筆「……」


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:42:51.66 ID:9/pUYVxX0


 翌日

鉛筆「今日も来ちゃいました」

鉛筆削り「あら、坊や。早速先っぽが丸まってるわね」

鉛筆「また、尖らせて……もらえますか?」

鉛筆削り「いいわ、いらっしゃい」

鉛筆「お、お願いします///」

鉛筆削り「じゃあ、いくわよ」ガリガリ

鉛筆「あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

鉛筆削り「すごいわっ! 一杯出てるっ! すごく削りかす出てるっ!」

鉛筆「ピンピンになっちゃうぅぅぅぅぅぅ!!!!」

鉛筆削り「尖って!! 私の中で尖ってぇぇぇぇぇっ!!!!」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:45:25.88 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「ふぅ……」

鉛筆削り「うふっ。今日もあなたすごかったわよ」

鉛筆「え、鉛筆削りさんがすごく上手いから////」

鉛筆削り「そんな褒めてもなにも出ないわよ」

鉛筆「本心ですよ」

鉛筆削り「そう?」

鉛筆「はい」

鉛筆「……」

鉛筆削り「……」

鉛筆「あ、あの……僕……」

鉛筆削り「ん? なに?」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:48:01.10 ID:9/pUYVxX0


鉛筆(2B)「おう、新入り。悪いが次は俺の番だ」

鉛筆「あ、2B先輩」

鉛筆削り「ごめんね、坊や。話だったら後で聞くわ」

鉛筆「い、いえ。別にそれほどの話っていうわけでもないので」

鉛筆削り「そう?」

鉛筆(2B)「へへっ、今夜もヒーヒー言わせてやるぜ」

鉛筆削り「も、もう////」

鉛筆「……」

鉛筆(2B)「じゃあ、さっそく」ズプリッ

鉛筆削り「ち、ちょっと待って!」

鉛筆(2B)「なんだよ」

鉛筆削り「ねぇ、坊や。できれば、そんなにじっくりと見ないで欲しいんだけど……」

鉛筆「あ……ご、ごめんなさい!」ダダッ


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:51:28.66 ID:9/pUYVxX0


鉛筆(2B)「あのガキ、もしかしてお前に惚れてるんじゃねーのか?」

鉛筆削り「そ、そんなわけないじゃない!」

鉛筆(2B)「なんだ? なにそんなにムキになってるんだよ
       まさか実はお前の方が……とか」

鉛筆削り「ば、バカ!」

鉛筆(2B)「へへっ、冗談だよ、冗談」

鉛筆(2B)「ま、俺はお前に惚れちまってるがな」

鉛筆削り「も、もう! そんなにからかってたら削ってあげないわよ」

鉛筆(2B)「おいおい、そんな事言って。お前の方こそ削りたくって我慢出来ないくせによ」

鉛筆削り「うぅ……////」

鉛筆(2B)「動いていいんだぜ?」

鉛筆削り「う、うん」スカッ

鉛筆(2B)「おい、どうなってんだ? 全然削れてねぇぞ」

鉛筆削り「……」


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:55:40.79 ID:9/pUYVxX0


 ・ ・ ・ ・ ・

鉛筆「はぁ……」

蛍光ペン「どうしたの? 新入り君」

鉛筆「あ、蛍光ペンさん」

蛍光ペン「もしかして、恋の悩み?」

鉛筆「えっ!? いや……その……」

蛍光ペン「やっぱりねぇ。どうせ鉛筆削りのことでしょ?」

鉛筆「な、なんでわかるんですか!?」

蛍光ペン「だって、新入りの鉛筆はだいたい鉛筆削りのことが好きになるって相場が決まってるのよ」

鉛筆「そういうもんなんですか……」

蛍光ペン「でも、結局そんな恋心なんて幻だっていずれわかっちゃうの」

鉛筆「どういうことです?」

蛍光ペン「だって、鉛筆削りは全ての鉛筆に体を許しているんだもの」

鉛筆「……」


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 20:58:30.97 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「確かに……鉛筆削りさんの中は他の鉛筆の削りカスで一杯です」

鉛筆「僕は、そう思うと芯が苦しくて……」

蛍光ペン「あら? もしかして結構本気なの?」

鉛筆「よくわかりませんが、鉛筆削りさんが僕以外の鉛筆を削っているかと思うと……」

蛍光ペン「仕方ないわよ。それが仕事なんだから」

鉛筆「ええ、そうなんですけど……」

蛍光ペン「それに、あんまりこんなこと言いたくないけど、鉛筆削りって評判悪いのよ」

蛍光ペン「自分の快楽のために鉛筆を利用してるって噂」

鉛筆「……」

蛍光ペン「そして、なにより……」


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:02:28.21 ID:9/pUYVxX0


鉛筆(B)「リーダーはいるかい?」

鉛筆「あっ、B先輩」

鉛筆(B)「お、新入りのHB。お前もいたか」

まとまるくん「なにか用か?」

鉛筆(B)「ああ、さっき削られに出て行った2Bがまだ帰ってこないんだ」

蛍光ペン「また……」

鉛筆「またって?」

まとまるくん「どれくらい前だ?」

鉛筆(B)「もう15分になる」

鉛筆「2B先輩なら、僕と入れ替わりに鉛筆削りさんに削ってもらったはずですよ」

まとまるくん「削られるだけなら5分もかからんはずだ」

鉛筆(B)「だから、ちょっと心配になってな」

鉛筆(B)「また、鉛筆削りの奴に……って」

まとまるくん「ふぅむ」


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:06:33.27 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「鉛筆削りの奴にって、どういうことです?」

鉛筆(B)「たまに、削られに行った鉛筆が戻ってこないことがあるんだ」

鉛筆(B)「そのことで鉛筆削りに話を聞いても、何も知らないの一点張り。
      あいつは絶対に何か知ってるはずなのに」

まとまるくん「だから、俺達は鉛筆削りが、消えた鉛筆の謎になにか絡んでいると見てる」

鉛筆「そんな、鉛筆削りさんはいい人ですよ!」

鉛筆(B)「最初はな、どんな鉛筆だって鉛筆削りの技にメロメロになってそう思うんだよ」

鉛筆「うっ……」

蛍光ペン「HBくん本当にホの字だもんね」

鉛筆「ちょ! 何もこんなところで言わなくったって」

蛍光ペン「あ、ごっめ~ん!」

鉛筆「……」

まとまる「とりあえず、鉛筆削りに話を聞かないとな」

ボールペン「聞いたところで知らないって言うぜ、きっと」


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:09:20.80 ID:9/pUYVxX0


 ・ ・ ・ ・ ・

鉛筆削り「知らないわ」

ボールペン「ほらな」

鉛筆(B)「嘘つけ! 2Bのやつは確かに削りに行くって言ってたぜ!」

鉛筆(B)「新入りだって自分の後に2Bが来たって証言してる」

鉛筆削り「知らないものは知らない」

まとまる「なぁ、鉛筆が帰って来なくなるのは、決まってお前のところに削りに行ったときなんだよ」

まとまる「俺たちだって、同じ文房具仲間であるお前を疑いたくはない」

まとまる「しかし、お前はそのことに関しては決して口を開こうとしない」

まとまる「そういう事実がある以上、鉛筆が行方不明になる原因はお前にあると考えざるを得ない」

鉛筆削り「……」

まとまる「仲間が急にいなくなって心配になる気持ちはお前にだってわかるだろ」

まとまる「頼む、何か知っているのなら言ってくれないか?」

鉛筆削り「……言えないわ」


65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:11:50.91 ID:9/pUYVxX0


修正ペン「その憂いを秘めた表情、拙者、鉛筆削り氏がなぜこの件に関して黙っているのかわかったでござるよ」

鉛筆削り「!?」

修正ペン「ずばり、お気に入りの鉛筆たちを拉致して夜な夜な乱交パーティをしているに違いない」キリッ

蛍光ペン「もう変態は黙ってなさいよ!」ドスッ!!

修正ペン「らめっwwwwwwwあんまり乱暴にされると白いの出ちゃうっwwwwwwwww」

蛍光ペン「きもっ」

鉛筆削り「……」

まとまる「わかった。鉛筆削りにも何か黙ってなきゃいけない理由があるんだろ」

鉛筆(B)「お、おい、いいのかよ、このままで」

まとまる「喋らないものは仕方ないだろ」

鉛筆(B)「けっ」

鉛筆削り「……」


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:14:06.36 ID:9/pUYVxX0


 ・ ・ ・ ・ ・

ボールペン「また、収穫はなしか」

まとまる「……」

ボールペン「どうした? リーダー」

まとまる「俺が、知ってることを言ってくれってあいつに聞いたとき
      あいつは『言えない』と言った」

蛍光ペン「いつもの事じゃない。何も喋らない何も言わない」

まとまる「いや、『知らない』じゃなくて『言えない』だ」

鉛筆(B)「ってことは、やっぱり何かを知ってるってことだ」

まとまる「そういうことになるな」

鉛筆(B)「俺達には言えない酷いことを裏でやってるってわけだな」

鉛筆「ち、ちょっと待って下さい」

まとまる「ん? どうした新入り」


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:15:37.00 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「僕、やっぱり鉛筆削りさんが鉛筆たちに酷いことをしているだなんて思えません」

鉛筆(B)「お前はまだ鉛筆削りの肩を持ってるのか」

鉛筆「だって、僕達が話を聞いてるとき、なんだか酷く辛そうだった」

ボールペン「そりゃ、俺達に尋問されてる状況じゃそういう表情にもなるだろ」

鉛筆「でも、本当に悪いことをしてるなら、逆に澄ました顔でいるんじゃありませんか?」

鉛筆「隠したいことがあるなら、顔に出さない方が普通だと思います」

ボールペン「そう思わせることがあいつの狙いかもしれないがな」

鉛筆「それは……」


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:17:26.10 ID:9/pUYVxX0


まとまる「やめろ、それらは全て推測の域を出ない。好意的に見ればそう映るし、否定的に見ればそう感じるだろう」

まとまる「そういった感情で判断したら、見えるものも見えなくなってしまう」

鉛筆(B)「じゃあ、どうしろっていうんだよ!」

まとまる「冷静になれと言ってる」

万年筆「まとまるの言うとおりじゃて」

まとまる「長老」

万年筆「お主ら、3年前の悲劇を繰り返してはいかんぞ」

鉛筆「3年前の……悲劇?」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:18:32.41 ID:9/pUYVxX0


ボールペン「だからつい最近入ってきたのにデタラメを言うんじゃないって」

蛍光ペン「どうしても長老ぶりたいのよね~」

鉛筆「じゃあ3年前の悲劇って」

まとまる「そもそもこの筆入れの歴史自体まだ2年ちょっとだ」

万年筆「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉ」

鉛筆「……」


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:20:27.44 ID:9/pUYVxX0


鉛筆(B)「と、とにかく、明らかに今までの鉛筆失踪にあの鉛筆削りが一枚噛んでやがるだろ」

鉛筆(B)「それを解明しないことには、これからだって繰り返される」

まとまる「ああ、だがこれから先はもうそんな心配をする必要もなくなるかもしれない」

ボールペン「なんでそう言えるんだ?」

まとまる「……近いうちに鉛筆削りはここからいなくなる可能性が高い」

鉛筆「えっ!? それって、どういうことですか?」

まとまる「実はな────」


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:23:56.36 ID:9/pUYVxX0


 翌日

鉛筆削り「……」

鉛筆削り「今日は誰も削られに来ないわね」

鉛筆削り「無理もないわ……昨日あんなことがあったんだから」

鉛筆「こんばんは」

鉛筆削り「あら、坊や」

鉛筆「今日もお願いします」

鉛筆削り「もう今日は誰も来ないかと思ってたけど」

鉛筆「やっぱり僕はあっちより鉛筆削りさんに削られるのが一番なので」

鉛筆削り「うふふ。もう私の虜になって……」

鉛筆削り「って、ちょっと待って。あっちって、どういうこと?」

鉛筆「……他の先輩鉛筆たちは、今日やってきた電動鉛筆削り機に夢中で」

鉛筆削り「で、電動鉛筆削り機ですって……!?」


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:27:26.94 ID:9/pUYVxX0


鉛筆(B)「うっひょぉぉぉぉぉっ!! こいつはたまんねーぜ!」

電動削り「オー! イエスイエス!!」ウィィィィィィン

鉛筆(4B)「これを知っちまったら、もう手動の鉛筆削りには戻れねーな!」

電動削り「オゥイェー! シッ!ハッ! イェアッ!」ガリガリガリガリ

鉛筆(2B)「しゅ、しゅごいっ! あひぃぃぃぃ!!」

鉛筆(3B)「へへっ、今日入ってきた新入り2Bの奴
       こんなのが最初の相手だったらもう普通の鉛筆削りじゃ満足できねーだろうな」

鉛筆(B)「いいじゃねーか。電動の奴が来たからにはもう鉛筆削りの奴はこの先長くないだろうからな」

電動削り「カミン! アイムカミン! ペンシルソーグット!!」ウイィィィンウィィィィン



ボールペン「なんかスゴイのが来たな……」

蛍光ペン「昨日リーダーが言ってたのって、これのことだったのね」

まとまる「ああ」


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:31:41.80 ID:9/pUYVxX0


 ・ ・ ・ ・ ・

鉛筆「はぁはぁ……」

鉛筆削り「今日も沢山尖っちゃったわね」

鉛筆「はい、もうピンピンです」

鉛筆削り「でも……。ついに私もお払い箱ってことね……」

鉛筆「鉛筆削りさん……」

鉛筆削り「もしかしたら、今日が最後のプレイになっちゃうかもしれないのね」

鉛筆「……」

鉛筆削り「って、ごめんなさいね、なんだか暗くなっちゃって」

鉛筆「うわっ!」コケッ

鉛筆削り「ち、ちょっと!? 坊や!?」

鉛筆「いてて~……」

鉛筆削り「大丈夫?」

鉛筆「えへへ、コケちゃいました」

鉛筆削り「もう、気をつけなきゃ駄目よ。せっかく削ってあげたのに先っぽが折れちゃったじゃない」


90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:35:05.26 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「あ、本当だ……。じゃあ鉛筆削りさん、もう一度削ってもらえますか?」

鉛筆削り「あ、あなた……もしかして……」

鉛筆削り(私を元気づけようと……)

鉛筆「ほらほら、ボーっとしてないで」

鉛筆削り「ふふっ、わかったわ。もっとピンピンにしてあ・げ・る」

鉛筆「ねぇ、鉛筆削りさん」

鉛筆削り「なに?」

鉛筆「こう言うのは鉛筆削りさんにとって失礼かもしれないけど
    僕、他の鉛筆が電動鉛筆削りに夢中になってくれて良かったって思います」

鉛筆「だって、こうやって鉛筆削りさんを独り占めできるから」

鉛筆削り「!?」ズッキューン!!

鉛筆削り「ば、バカッ……////」ガリガリガリガリ

鉛筆「ちょ! 鉛筆削りさん! 激しいですっ!!」


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:39:09.72 ID:9/pUYVxX0


 鉛筆削りと鉛筆は、その後数日間、誰にも邪魔をされることなく愛を育みあった

 鉛筆は愛する鉛筆削りに少しでも沢山削ってもらおうと自分を酷使した
 ノートに驫や鸞や欝という文字を無駄にビッシリ書き詰め、鉛筆削りに削ってもらうころには
 芯が平たくなるほどだった

 鉛筆削りはそんな鉛筆の心遣いが嬉しかった
 今まで何本もの鉛筆を相手にしてきた彼女だったが
 たった一本の鉛筆に尽くすというのも悪くはない気がした
 しかし、同時にこんな日々がいつまでも続くわけがないとわかっていた


99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:43:56.25 ID:9/pUYVxX0


鉛筆(2B)「あひぃぃぃぃぃぃ!!」

電動削り「オゥ! ヤッ! イエスッイエスッ!」ウィィィン ガリガリ

鉛筆(4B)「相変わらず2Bの奴は削られ声がスゲェな」

鉛筆(B)「……」

鉛筆(3B)「どうした? 次お前の番だぜ?」

鉛筆(B)「え、ああ……。今日は俺いいわ」

鉛筆(4B)「おいおい、どうしたっていうんだよ」

鉛筆(B)「ちょっと行くとろこがあってな……」

鉛筆(3B)「行くところって、どこだよ?」

鉛筆(B)「……」トコトコ

鉛筆(4B)「いったいどうしちまったんだよ、あいつ……」

鉛筆(2B)「んほぉぉぉぉぉ!!」


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:46:25.37 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「よし、無駄に般若心経をノートに書き取ったから今日も沢山削ってもらえるぞ」


鉛筆(B)「そうか……」

鉛筆削り「……」


鉛筆「ん? あれは、B先輩? 今更鉛筆削りさんになんの用だろ……」


鉛筆(B)「世話になったな……」

鉛筆削り「……」


鉛筆「えっ!? B先輩? それ以上行ったら机から落ち……!!」


鉛筆(B)ダッ!!


鉛筆「と、飛び降りた!?」


105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:49:47.55 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「鉛筆削りさん! なぜ止めなかったんですか!?」

鉛筆削り「あ、あなた!? ……見てたのね」

鉛筆「どうしてB先輩は……!!」

鉛筆削り「……」

鉛筆「なによりも、あなたは少しも引き止める姿勢を見せなかった」

鉛筆削り「……」

鉛筆「なぜ黙っているんですか!?」

鉛筆削り「もう……」

鉛筆「?」

鉛筆削り「もう、ここには来ないで……」

鉛筆「なっ!?」


108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:53:13.91 ID:9/pUYVxX0


鉛筆削り「お遊びは終りだって言ってるの」

鉛筆「そ、そんな……お遊び?」

鉛筆削り「そうよ。いい加減、あなたの相手をするのも疲れたもの」

鉛筆「な、なにを……」

鉛筆削り「それに、お情けをかけられている自分も惨めですもの」

鉛筆「情け?」

鉛筆削り「だってそうでしょ、あなたは私が可哀想でこうやって毎日削られに来るんだから」

鉛筆「ち、違う! 僕は本気で鉛筆削りさんのことを!」

鉛筆削り「どうしてそう言えるの? 私以外に削られたことなんてないのに
       私が手軽で可哀相だったから相手をしてくれただけでしょ?」

鉛筆「違う! 違う! 違う!」

鉛筆削り「きっとあなただって電動の奴に削られたら、あっちに夢中になるに……」

鉛筆「僕はあなたを愛してます!」

鉛筆削り「!?」


111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 21:56:31.00 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「確かに僕はあなた以外の経験がありません」

鉛筆「でも、鉛筆削りさんに削られている時間が僕にとっては一番大切なものなんです!」

鉛筆削り「あ、あなた……」

鉛筆「信じてもらえなくてもいいです。だけど僕が削られたいと思うのは鉛筆削りさんただ一人だけなんです」

鉛筆「その気持だけは確かなものなんです!!」

鉛筆削り「……そんなこと言われちゃったら、ますます削れないじゃない」

鉛筆「どうしてですか!? 鉛筆削りさんは僕じゃ不満なんですか?」

鉛筆削り「逆よ」

鉛筆「逆?」

鉛筆削り「私だって、あなたのことを愛しているから……だからこれ以上は削りたくないのよ!」

鉛筆「それって、いったいどういう意味……」

鉛筆削り「あなた……相当短くなっちゃってるのよ……」

鉛筆「!?」


117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:00:50.92 ID:9/pUYVxX0


鉛筆削り「今まで何本もの鉛筆が私の前から消えていった」

鉛筆「さっきのB先輩も、ですか?」

鉛筆削り「ええ、もうあいつも私の奥に届かなくなっていた」

鉛筆削り「短すぎてED(エンピツとしてダメ)になっちゃって」

鉛筆削り「削れなくなった鉛筆はいずれ書けなくなる」

鉛筆削り「鉛筆にとって書けなくなるというのは死んだも同然」

鉛筆削り「さすがに自分がもう不能だっていうのは誰にも聞かれたくないみたいでね」

鉛筆「だ、だから削れなくなった鉛筆たちはこっそりいなくなってたんですね」

鉛筆「そして鉛筆削りさんもそんな鉛筆にとって不名誉なことは一切話さなかった……」

鉛筆削り「何本もの鉛筆にそんな死刑宣告をしては、それに絶望した鉛筆が机から飛び降りるのを観てきたわ」

鉛筆削り「中には本気で好きになった鉛筆もいた」

鉛筆削り「だけど、私が愛せば愛すほどあなたたちは短くなっていく」

鉛筆「鉛筆削りさん……」

鉛筆削り「だから、もう削りたくないの……」


121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:05:46.84 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「削ってください」

鉛筆削り「嫌よ……」

鉛筆「削ってください!」

鉛筆削り「もうあなたもED(エンピツとしてダメ)になっちゃってるかもしれないわ」

鉛筆「まだ僕は若いから大丈夫です」

鉛筆削り「……いや、そういうことじゃ」

鉛筆「鉛筆削りさん。僕たち鉛筆は字を書くことが何よりの使命」

鉛筆「そんな使命を果たすことができるのも鉛筆削りさんが削ってくれるからこそなんです」

鉛筆削り「これ以上削ったら、それこそ一生書けなくなっちゃうかもしれないわ!」

鉛筆削り「もう、私の前から愛する鉛筆がいなくなるのは耐えられないのよ」

鉛筆「僕たち鉛筆は字が書けなくなることがなによりも辛いんです」

鉛筆「お願いです、鉛筆削りさん。なにもただ短くなってるわけじゃないんです」

鉛筆「字を書くことが僕の存在意義だから」

鉛筆削り「わかったわ……」

鉛筆削り「私も、あなたたちを削るのが自分の存在意義ですものね」


123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:09:03.47 ID:9/pUYVxX0


鉛筆削り「さぁ、いらっしゃい」

鉛筆「はい!」

鉛筆削り ガリ

鉛筆「あっ////」

鉛筆削り ガリ

鉛筆「ひゃっ////」

鉛筆削り「……」ピタッ

鉛筆「ど、どうしたんですか?」

鉛筆削り「やっぱり無理……」

鉛筆削り「これ以上削れない……」

鉛筆「……」

鉛筆削り「いつ手応えがなくなるかもって……恐ろしくなってあなたを愛せない」

鉛筆削り「私の奥に届かなくなった時の絶望、もうあんな思いをしたくない」

鉛筆削り「愛する鉛筆がいなくなる瞬間を味わいたくない!」

鉛筆削り「もう……私を置いていかないで……」


128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:14:08.49 ID:9/pUYVxX0


鉛筆「鉛筆削りさん。たとえ僕がいなくなっても、僕の遺した字があります」

鉛筆「だから決して僕がこの世から消えてなくなるわけではありません」

鉛筆「僕の字が、この僕の黒くて硬くてピンピンな芯をすり減らしたものが遺っているんです」

鉛筆「鉛筆削りさんは一人ぼっちなんかじゃない」

鉛筆削り「いつまでも……一緒?」

鉛筆「はい、約束します」

鉛筆「だから……動いて、削ってください!」

鉛筆削り「……」

鉛筆「あなたは削っているときが一番輝いているんです!!」

鉛筆「そして、僕をより一層尖らせてくださいっ!!」

鉛筆削り「……!!」


 ガリガリガリガリガリガリガリガリ!!



鉛筆「んのほぉぉぉぉぉ!! しゅごいぃぃぃぃぃぃぃっ!! 鋭角確実っっっ!!」

鉛筆削り「らめぇぇぇぇぇっ! 硬くて黒いのが私の奥でピンピンしてるっっっ!!」


131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:18:09.14 ID:9/pUYVxX0


──────
────────────
──────────────────

まとまる「HBのやつがいなくなった」

鉛筆削り「……」

まとまる「また何も知らない言わないか?」

鉛筆削り「……」

蛍光ペン「ねぇ、これ見てもらえる?」

鉛筆削り「なに?」

蛍光ペン「たぶん、あの子が残していったものだと思う」

鉛筆削り「これは……!!」

ボールペン「お前さんの絵だな。ちょうどHBを削っている最中の」

修正ペン「プレイ真っ最中の絵wwwwwHB氏のリア充具合に拙者嫉妬でござるよwwwww」


135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:22:36.11 ID:9/pUYVxX0


鉛筆削り「わかるわ……、これはあの子の黒鉛。なんども私の中で削られては尖っていたもの」

鉛筆削り「だから、この絵はあの子そのもの……」

鉛筆削り「いつまでも一緒って、このことだったのね……」

蛍光ペン「鉛筆削り……」

修正ペン「おやおやwwwこのシリアスな空気wwwwwどうも拙者はお呼びでないwwwww」

まとまる「それと、一緒に置いてあった書置きだ。すまんが先に見てしまった」

鉛筆削り「書置き?」

まとまる「どうやら、俺達はお前のことを勘違いしていたのかもな……」

修正ペン「さらに無視wwwwシカトwwwwこれはさすがの拙者も拗ねざるを得ないwwwwwww」

修正ペン「プンプクプン!!wwwwwwwww」

ボールペン「もう黙ってろ」グイッ

修正ペン「ああっwwwwwらめっwwww先っぽ押されたら白いのずっと出続けちゃうぅぅぅぅwwww」

修正ペン「いやぁぁぁwww見ないでぇぇwwwドピュドピュ止まらないよぉぉぉぉwwwww」

修正ペン「にゃぁぁぁぁぁぁwwwwww……」

修正ペン「あ、マジでヤバ……」


138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:26:38.33 ID:9/pUYVxX0


 鉛筆削りさんへ

 本当はずっと一緒にいたかった

 だけど、僕はあなたの奥を刺激するにはあまりにも短くて

 そんな自分が情けなくなって……

 他の先輩鉛筆たちが、みんなに何も言わずに消えていく心境がわかった気がします

 最後にあなたに逢いたかった気持ちもあるけれど

 最後の思い出が別れだなんて僕にとってもあなたにとっても悲しいことだと思ったから

 だから、何も言わずにいきます

 この絵は、僕の鉛筆としての最後の仕事

 黒の粒子一粒一粒が僕です

 いつまでもあなたと一緒にいます


 あなたの鉛筆より愛を込めて


141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:29:41.96 ID:9/pUYVxX0


鉛筆削り「そう……もういったのね……」

まとまる「お前は、そうやっていつも鉛筆たちの最期を……」

鉛筆削り「削れなくなるのは、鉛筆にとってはとても屈辱的なことなの」

ボールペン「だから、そんな鉛筆を庇って今までずっと黙って……」

蛍光ペン「あなたも……辛かったのね……」

鉛筆削り「仕方のないことだわ」

まとまる「……」

ボールペン「……」

蛍光ペン「……」





修正ペン「……」グッタリ…


146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:33:40.74 ID:9/pUYVxX0


鉛筆削り「だけど、なぜだかHBはまだどこかで私を見てくれてる気がする」

蛍光ペン「それは、その絵があるから?」

鉛筆削り「それもあるけど、空を見上げるとあの子がいる気がするの」

万年筆「お主の言うとおり、HBは空からいつまでもお主を見守ってくれるじゃろうて」

まとまる「長老」

ボールペン「またデタラメを……」

万年筆「ふぉっふぉっふぉっふぉ。年寄りの話は最後まで聞くもんじゃて」

万年筆「ワシはあやつに出会ったとき、他の鉛筆とは違う何かを感じたんじゃ」

蛍光ペン「そういえば、そんなことも言ってたっけ?」

万年筆「それもそのはず、もともとここにいた鉛筆は三菱のユニが殆どじゃ」

万年筆「しかし、あのHBはワシらの持ち主が町内会の綱引き大会にしぶしぶ参加して参加賞として貰った鉛筆」

万年筆「その参加賞の鉛筆はトンボ鉛筆なんじゃよ」


148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:34:55.87 ID:hkAa92rK0


なるほど・・・


150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:35:41.22 ID:yLsC0gUy0


トンボ鉛筆だったのか


151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:36:57.14 ID:9/pUYVxX0


まとまる「だから、鉛筆として役目を終えた今も、この空のどこかを飛んでいるってことか」

万年筆「そういうことじゃて」

蛍光ペン「鉛筆削りの気のせいじゃなかったのね」

ボールペン「ああ……」

鉛筆削り「……耳を澄ませば聞こえるわ、あの子の声」










鉛筆『んのほぉぉぉぉぉ!! しゅごいぃぃぃぃぃぃぃっ!! 鋭角確実っっっ!!』









 おしまい


160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:40:13.26 ID:6tFXZy3e0


これはいいな



161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:40:24.45 ID:yLsC0gUy0


乙!


166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/15(日) 22:45:57.57 ID:TSNjUt+f0


何かほっこりしたわ




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