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紬「夢から覚めた夢」

このエントリーをはてなブックマークに追加 コメント (1) | カテゴリ: けいおん!SS | 更新日: 2011/12/15 22:30
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:03:41.90 ID:UmbGYCHMO


唯「おうい!ムギちゃーん!」

紬「あら?唯ちゃん、おはよう」

唯「おはよーっ!」

紬「唯ちゃん今日は早いわね~」

唯「今日は何時もより早起きしたんだぁ~」

紬「凄いわ~!」ナデナデ

唯「えへへ~ムギちゃんと一緒に登校出来て嬉しいなあ~」


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:08:21.64 ID:UmbGYCHMO


紬「私も嬉しいわぁ~」

唯「私の方が嬉しいよおー!」

紬「いいえ!私の方が嬉しいんだから!」

唯「じゃあお互い凄く嬉しいって事でいいかなあ?」

紬「えぇ!いいわよ~」

唯「それじゃあ、ムギちゃんちゅーして?」

紬「ちゅ……ちゅう?」

唯「ほら!新婚さんが朝にちゅうするでしょ?私達もちゅうしなきゃ!」


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:14:11.01 ID:UmbGYCHMO


紬「で、でも……恥ずかしいわ」

唯「私は恥ずかしくないよお~」

紬「人に見られるかもしれないのよ?恥ずかしいわ……」

唯「んもう!ムギちゃん目閉じて!」

紬「わ、わかったわ……」

唯「…………」チュッ

紬「ゆ、唯ちゃん……」

唯「えへへ~ムギちゃん顔真っ赤だね~」

紬「顔が赤いのは唯ちゃんのせいですっ!」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:21:03.98 ID:UmbGYCHMO


唯「照れてるムギちゃん可愛いなぁ~」

紬「もう!そんな事言われるともっと照れるわぁ~」

唯「じゃあもって照れさせちゃうよ!……あっ!」

紬「唯ちゃんどうかしたの?」

唯「ムギちゃんの肩に蝶々さんが止まってるよ~!」

紬「まあ!本当ね~」

唯「蝶々さん可愛いなぁ~」


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:28:16.39 ID:UmbGYCHMO


紬「これは揚羽蝶ね~」

唯「綺麗な羽だね~」

紬「そうね~……あ!」

唯「飛んでっちゃったね~お腹空いたのかなあ?」

紬「そうね~お花の蜜を吸いに行ったのね」

唯「あの蝶々さんムギちゃんをお花と間違えたんじゃないかなあ?ムギちゃんお花みたいだから!」

紬「もう、唯ちゃんったら……」


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:33:05.18 ID:UmbGYCHMO


唯「本当にムギちゃんはお花みたいだよ!可愛いし良い匂いするもん!」

紬「唯ちゃんも良い匂いするし可愛いわよ?」

唯「でも、私はお花にはなれないよ~」

紬「じゃあ唯ちゃんは蝶々さんね!」

唯「えへへ~私はムギちゃんの事が大好きな蝶々さん!」


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:37:19.12 ID:UmbGYCHMO


紬「唯ちゃんは可愛い可愛い蝶々さんね!」

唯「ムギちゃんにちゅうしちゃうぞー!」

紬「ダーメ!さっきしたでしょ?」

唯「んもう!あ、ムギちゃん大人のちゅうって知ってる?」

紬「お、大人のちゅう?」ドキドキ

唯「うん!さっきのちゅうはね。子供のちゅうなんだよ~」


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:46:46.34 ID:UmbGYCHMO


紬「お、大人のちゅう……」ドキドキ

唯「あのね~大人のちゅうって凄いんだよ~!何が凄いか聞きたい?」

紬「し、知ってるから大丈夫……」ドキドキ

唯「何時かやってみたいね~」

紬「そ、そうね」

唯「だけど、もう出来そうにないよお~」

紬「つ、次の唯ちゃんの誕生日に……その、唯ちゃんからして……いいわよ?」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:52:52.02 ID:UmbGYCHMO


唯「えへへ~ムギちゃんありがとぉ~」

紬「う、うん」ドキドキ

唯「私の誕生日が待ちきれないよお~」

紬「やっぱり、私の誕生日じゃダメ?」

唯「なんでぇ~?」

紬「は、恥ずかしい……」

唯「ダーメ!ムギちゃんからの誕生日プレゼントは大人のちゅうがいいもん!」

紬「サ、サンタさんに聞いてみるわね!」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 18:59:11.42 ID:UmbGYCHMO


唯「ムギちゃんお願いね~」

紬「うん……あ、そろそろ学校に着くわね!」

唯「本当だね~今日の一時間目は何だっけ?」

紬「今日は確か……数学だったと思うわ」

唯「ほぇ~数学かぁ~朝一番で数学はツライよぉ~」

紬「気合いで乗り切りましょ!」

唯「うん!私、頑張るよ!」


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 19:08:41.91 ID:UmbGYCHMO


唯「りっちゃん澪ちゃんおいーっす」

紬「おはよう、りっちゃん澪ちゃん」

律「おいーっす!」

澪「おはよう二人共」

唯「はぁ~……」

律「唯分かるぞ、一時間目から数学はキツイよな」

唯「どうして私の考えてる事がわかったの!?」

律「大体、唯がため息ついてる理由なんてすぐに分かる」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 19:13:45.63 ID:UmbGYCHMO


紬「りっちゃん凄いわぁ~」

律「えっへん!はぁ……」

澪「律、一時間目から数学はキツイって思ってるだろ?」

律「くそー!時間割考えた奴誰だー!」

さわ子「私よ」

律「うおっ!さわちゃん!」

さわ子「ほら、HR始めるからみんな席に座りなさい」

唯「ふわぁ~」

さわ子「欠伸しないの!」

唯「ふわぁ~い」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 19:21:04.73 ID:UmbGYCHMO


さわ子「欠伸しながら返事しないの!」

唯「はい!」

さわ子「良く出来ました!」

唯「ありがと~」

さわ子「それじゃあ出席を取るからみんなも今の唯ちゃんみたいにちゃんと返事するのよ~。秋山澪ちゃん」

澪「はい」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 19:35:43.28 ID:UmbGYCHMO


さわ子「……次は小磯つかささん」

小磯「はい」

さわ子「…………」

紬「?」

さわ子「佐迫三花さん」

三迫「はーい」

紬「あ、あの!」

さわ子「ムギちゃんどうしたの?」

紬「私、名前呼ばれてないですよ~」

さわ子「あぁ、ごめんなさい。琴吹紬さん」

紬「はい!」


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 19:43:00.19 ID:UmbGYCHMO


・・・・・・

さわ子「それじゃあ、一時間目がそろそろ始まるからみんな寝ないようにね」

唯「はぁーい」

さわ子「唯ちゃん、本当に寝ちゃダメだからね?」

唯「寝ないよ~」

さわ子「そう、それじゃあ。私は職員室に戻るわね」

唯「さわちゃん疲れてるのかなあ?ムギちゃんの名前言うの忘れてたね~」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 19:50:00.91 ID:UmbGYCHMO


紬「そうね~びっくりしたわぁ~」

梓「そう言えば目に隈が出来てましたよね」

澪「さわ子先生、大丈夫かな?」

律「心配だな……」

紬「あれ?……此処は?」

唯「部室だよ~」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 19:59:54.12 ID:UmbGYCHMO


紬「部室……?」

私は教室にいたはずなのに部室にいる分けがない、そう思いながら辺りを見渡して見る。

唯ちゃんのギー太、私のキーボード。
カエルの置物や水槽で泳ぐトンちゃん。

確かに此処は部室だ。
おかしい……私は教室にいたはずなのに……。

唯「ムギちゃんキョロキョロしてどうしたの?」

紬「何で部室にいるの?さっきまで教室にいたのに……」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 20:05:31.27 ID:UmbGYCHMO


律「何でって……今は部活中だから部室にいるのは当然だよーん」

紬「部活中?」

唯「そだよ~一時間目の数学キツかったね~」

澪「唯、授業中ほとんど寝てたな」

梓「受験生なのに何やってるんですか!?」

紬「梓……ちゃん?」


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 20:14:20.48 ID:UmbGYCHMO


梓「何ですか?」

紬「いえ……何でも無いわ。少し混乱してるみたい」

唯「え!?ムギちゃん大丈夫なのお?」

紬「大丈夫よ~」

心配そうに私を見詰める唯ちゃんに微笑んだ後に軽く目を擦った。

朝のHRの時間から放課後までの時間。いや、私の記憶が飛んでいる。


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 20:24:36.16 ID:UmbGYCHMO


唯「そっかあ~何かあったら私に言ってね!」

紬「えぇ!わかったわ」

澪「本当、二人は最近仲が良いよなぁ~」

唯「えへへ~そうかなあ?」

こんな長い時間、記憶が飛ぶことってあるのだろうか?
もしかして、何かの病気の前兆?
ただの物忘れだといいんだけど……。

梓「本当、何だか二人は恋人同士みたいですね!」


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 20:31:56.85 ID:UmbGYCHMO


唯「えへへ~」

澪「ひ、否定しないって事はまさか!?」

紬「……………」

律「二人共、付き合ってたのか?」

唯「そうだよ~」

紬「……………」

梓「ふわぁ~!何か凄いですね!」


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 20:38:44.75 ID:UmbGYCHMO


紬「…………」

律「ムギと唯は付き合ってたのかー!!」

澪「コラ、静かにしろ!」ガツン

律「あでっ!」

唯「うん!ムギちゃんは私の大事な恋人だよ」

梓「女の子同士の恋愛って何かいいですね!」

律「えっ?」

梓「あ、ああっ!今のは無かった事にして下さい!」

唯「あずにゃん慌ててる所が怪しいよ!」

紬「…………」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 20:51:02.83 ID:UmbGYCHMO


梓「も、もう……!」

律「あ!そう言えば今日はムギの為にみんなで梨を買ったんだ!」

唯「五つも買ったんだよ~」

澪「梨が美味しい季節だしな。ムギもきっと喜んでるよ」

紬「…………」

唯「……私、梨の皮向いて来るね」

梓「あ、私も手伝います!」

唯「あずにゃん……一人で大丈夫だから……」

梓「唯先輩……わかりました」


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 20:53:14.81 ID:UmbGYCHMO


唯「それじゃあみんなさようなら~」

紬「……え?」

唯「ふわぁ~今日は疲れたよ~」

紬「……ここは校門?」

唯「そうだよ~私達も帰ろっか!」

紬「で、でも……部活は?」

唯「ん?部活はもう終わったよ~」

紬「……え?終わったの?」

唯「うん!ムギちゃんが持って来たケーキ美味しかったよぉ~」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 21:02:29.65 ID:UmbGYCHMO


紬「唯ちゃん本当に部活終わったの?」

唯「終わったよ~ムギちゃんどしたの?」

紬「あのね。記憶が飛んでるみたいなの……」

唯「どう言う事?」

紬「えっと……今日の授業は何をやったのかとか……部活の事とかの記憶が無いの……」

唯「忘れてたとかじゃなくて?」

紬「うん……」


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 21:51:23.89 ID:UmbGYCHMO


唯「まさか!記憶喪失!」ガタガタ

紬「えぇ!記憶喪失なの!?」

唯「よく分からないけど……ムギちゃんが私の事忘れたら嫌だよう……」

紬「私も唯ちゃんの事忘れたりしたら嫌だわ……」

唯「一応、病院に行った方がいいよ!」

紬「えぇ、そうするわ……」


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 21:57:34.69 ID:UmbGYCHMO


唯「うう……ムギちゃんが癌とかだったらどうしよう」ガタガタ

紬「だ、大丈夫よ!」ガタガタ

唯「だ、大丈夫だよね!だ、だだ大丈夫……」

紬「きっと、ただの物忘れよ!」

唯「そ、そうだよね!私もたまに色々と忘れる事はあるし……ギターのコードとか歌詞とか!」

紬「まさか……唯ちゃんとお付き合いしてるから私、唯ちゃんに似てきたんだわ!」


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 22:08:58.13 ID:UmbGYCHMO


唯「平沢病!?」

紬「だとしたら嬉しいわ~」

唯「嬉しいの?」

紬「だって唯ちゃんみたいになるって事でしょ?嬉しいわよ~!」

唯「もーっ照れるよ~」

紬「うふふ~、唯ちゃん心配してくれてありがとうね。週末に病院に行くわね」

唯「今日行ってよお~」

紬「き、今日?」


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 22:21:06.38 ID:UmbGYCHMO


唯「うん!今日!何か合ってからじゃ遅いし早いに越した事はないよっ!」

紬「そうね……じゃあ今日行ってみるわ。ありがとうね唯ちゃん」

唯「どーいたしましてー」ナデナデ

紬「もう!ナデナデするのは私の方よ!」ナデナデ

唯「えへへ~」

紬「あ、唯ちゃんもうすぐ駅に着いちゃうからそろそろお別れね」


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 22:30:43.53 ID:UmbGYCHMO


唯「えー……」

笑顔から寂しい表情に変わる唯ちゃんの顔を見て私はちょっぴり心が痛んだ。

紬「また明日も一緒に学校行きましょうね」

唯「うん!明日も一緒に学校へ行こうね」

唯ちゃんは私に体を密着させ両手を背中に回した。

紬「ゆ、唯ちゃん!?」

唯「えへへ~お別れのちゅうは?」


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 22:40:06.80 ID:UmbGYCHMO


紬「お別れのちゅう?」

唯「うん!お別れのちゅうしなきゃ離さないよ~」

唯ちゃんに抱き付かれた私の体はまるで魔法がかかったように動かなくなっていた。

唯ちゃんの匂いと柔らかく温かい体。額の汗がキラリと光る。

紬「で、でも……」

唯「そっかムギちゃんは……」

雨かと思った。
いきなりの事だから雨が降ったんだと思った。


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 22:49:43.74 ID:UmbGYCHMO


紬「ゆ、唯ちゃん……?」

唯「ムギちゃんは……ムギちゃんは……」

唯ちゃんの頬に涙が次々と伝い落ちる。
空は赤みを帯びていたけど、雨は降っていない。

唯「ムギちゃんムギちゃん嫌だよお!」

紬「唯ちゃんどうして泣いているの?」

唯「ムギちゃん……ムギちゃん……私、ムギちゃんがいないと何も出来ないよ……」


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 23:00:00.90 ID:UmbGYCHMO


紬「そんな事ないわよ……唯ちゃん何があったの?何でも力になるから私に言って?」

唯「……何もないよ。私には何も起きてないよ。でもムギちゃん……ムギちゃんに……」

紬「私に何かあったの?」

唯ちゃんは小さく頷く。

紬「そう……私が唯ちゃんに何かしたのね。唯ちゃんごめんなさい」

唯「違うよ!」


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 23:09:53.37 ID:UmbGYCHMO


紬「……違うの?」

唯「ムギちゃんは私に何もしてないよ……」

紬「唯ちゃん……涙拭かないと……」

唯「大丈夫……大丈夫だよ。梨が……私達がせっかく買った梨が……」

紬「梨?」

唯「梨……みんなで買った梨。ムギちゃん食べてくれない。ううん……食べれないんだよね」


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 23:19:09.17 ID:UmbGYCHMO


唯「ムギちゃん起きてっ……お願いだから起きて!」

紬「ううん……」

唯「ムギちゃん!」

紬「ゆ、唯ちゃん……唯ちゃん!」

唯「ムギちゃんおはよー。部活中に居眠りしちゃダメだよ~」

紬「部活中……?また部活中?」

律「ムギが居眠りだなんて珍しいなー」

澪「昨日、眠れなかったのか?」

紬「ここって……部室?」


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 23:28:24.90 ID:UmbGYCHMO


唯「部室だよ~」

紬「また記憶が飛んでる……」

唯「記憶が飛んでる?」

紬「ほら!話したじゃない記憶が飛ぶって」

唯「そんな話したっけ?」

紬「したわよ!……あれ?」

唯「どしたの?」

紬「トンちゃんがいないわ……」

澪「トンちゃん?」

紬「トンちゃんよ!トンちゃんは何処行ったの?」

律「な、何を言ってるんだ?」


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 23:38:21.50 ID:UmbGYCHMO


紬「亀のトンちゃんよ!水槽も無いし……探さないと梓ちゃんが悲しむわ」

唯「亀?梓ちゃん?ムギちゃんどったの?」

紬「唯ちゃんこそどうしたの?梓ちゃんの事をあだ名で呼ばないなんて……」

唯「梓ちゃんって誰?」

紬「梓ちゃんよ!私達の後輩の梓ちゃんよ!」

律「後輩って私達まだ一年生だぞ」


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 23:45:38.93 ID:UmbGYCHMO


紬「一年生って……私達は三年生よ?」

律「はいはい、わかった。ムギは寝ぼけてるんだな」

唯「寝ぼけてるムギちゃん可愛い~」

紬「寝ぼけて何かいないわ!みんなどうしたね?」

梓「す、すみません。遅れました!」

澪「あ、梓!やっと来たか!」

唯「んもう!あずにゃん遅いよ~」

梓「ごめんなさい!」


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/15(月) 23:53:02.39 ID:UmbGYCHMO


紬(梓ちゃん!……あら?トンちゃんもいるわ)

唯「あずにゃん罰として校庭十週ね~」

梓「えーっ!」

唯「嘘だよ~」

紬(どうして……さっきまでトンちゃんいなかったのに……)

紬「み、みんな。今は三年生だよね?」

澪「ん?そうだぞ」

紬(どうして?さっきまで一年生だって言ってたのに……)


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 00:04:14.06 ID:DlMztJflO


紬(まるで、夢みたい……いきなり部室にいたり、みんなが少し変だったり……本当に夢みたい)

唯「あずにゃんが遅れた分だけ今日はティータイムの時間を増やさなきゃね!」

梓「そ、それはダメですっ!」

唯「えーっ!」

紬(もしも、夢なら頬を摘めば覚めるかも!)

澪「ムギ何をしてるんだ?」

紬「夢から覚めようとしてるの!」ギュー


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 00:09:02.93 ID:DlMztJflO


律「夢から覚めようとしてる?」

唯「私もムギちゃんの頬っぺた触る~」プニプニ

紬「ゆ、唯ちゃん!」

唯「柔らかぁ~い」プニプニ

紬(頬っぺたを摘んでも目が覚めない……じゃあこれは現実……なの?)

唯「現実じゃないよ」

紬「……え?」

唯「現実じゃないだよ。ムギちゃん」


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 00:21:34.17 ID:DlMztJflO


紬「唯ちゃん……どうしたの?」

唯「ムギちゃん何時、目が覚めるの?」

律「ムギ、早く目を覚ましてくれよ」

声を出したいけど何故か声は出ない。
立ち上がろうと思ったけど何故か体は動かなかった。

視界が数秒の間暗くなり、目が見えなくなった。
そして、また数秒後……目が見えるようになった時、私は知らない場所にいた。


84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 00:31:01.84 ID:DlMztJflO


さっきまで動かなくなった体は動くようになり、声も出せる。

私がいつの間にか居た知らない場所は真っ白な部屋で何もなかった。

紬「唯ちゃん!何処にいるの!?」

唯「ムギちゃん何時、目が覚めるんだろうね……」

澪「分からない……」

誰もいないはずの部屋から唯ちゃんと澪ちゃんの声が聞こえる。
二人の声は重たいリバーブレーションがかかって響いている。


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 00:44:45.98 ID:DlMztJflO


紬「唯ちゃん!澪ちゃん!」

二人の名前を呼んでみたけれど、聞こえていないようで私の呼びかけに答えてくれなかった。

梓「ムギ先輩……」

律「ムギ……」

今度は梓ちゃんとりっちゃんの声が聞こえた。

紬「みんな此処は何処なの!?」

唯「ムギちゃん……ごめんね。梨食べさせちゃダメみたい。看護士さんが言ってた。喉に詰まらせるからって……」


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 00:52:29.82 ID:DlMztJflO


紬「看護士さん?唯ちゃん何を言ってるの?」

根拠は無いけど私には分かっていた。

今、唯ちゃん達に何かを問いかけても何も答えてくれはしないって事を……。

また、視界が暗くなる。
数秒後、私はまた部室にいた。


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:02:00.63 ID:DlMztJflO


唯「コレ見てー!ムギちゃんだよ~」

唯ちゃんはテディベアをみんなに見せながら言った。

あのテディベア……私が唯ちゃんにあげたテディベアだ。

律「そっか……唯、ムギは何て言ってる?」

唯「今日のケーキはショートケーキだって言ってるよ!」

紬「唯ちゃん?」

手を伸ばし唯ちゃんの肩に触れようとした。
だけど、不思議な事が起きた。
唯ちゃんに触れられない。


90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:09:29.57 ID:DlMztJflO


何回、試しても唯ちゃんに触れられない。
声をかけても、唯ちゃんやみんなは反応してくれない。

まるで、私が死んでお化けになったように感じた。

唯「私とムギちゃんはラブラブなんだよ~昨日もデートしたもんね!」

テディベアの頭を撫でながら唯ちゃんは微笑む。

唯「ムギちゃん可愛いんだよ~ほら、ムギちゃんの顔が赤くなってるよ~ムギちゃんったら照れ屋さんだなあ~」


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:17:27.13 ID:DlMztJflO


また、テディベアの頭を撫でた。そして唯ちゃんはテディベアに軽いキスをした。

澪「唯……」

梓「唯先輩……」

唯「もーう。ムギちゃんキスぐらいで照れちゃダメだよ~」

紬「唯ちゃん……それ私じゃないわよ」

唯「ムギちゃん座っててね!今、クッキー食べさせてあげる」

紬「唯ちゃん……みんな唯ちゃんどうしちゃったの!?」


94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:21:12.17 ID:DlMztJflO


唯「ほら、クッキーだよ……クッキーだよ」

紬「唯ちゃん……?」

唯「あれ?おかしいなムギちゃんクッキー食べないや、おかしいな~」

唯ちゃんはクッキーを何度もテディベアの口に押し込んでいる。
何度も何度も食べる分けがないのに何度も何度も……。

唯「あ、そっか!ムギちゃんはお腹いっぱいなんだよ~!」


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:26:59.72 ID:DlMztJflO


紬「唯ちゃん……」

体に温かく柔らかい感触、そして唯ちゃんの匂い。
電車の走り去る音が聞こえた。

また、いつの間にか駅前にいる。

唯「ムギちゃん……だってムギちゃんは……」

紬「ゆ、唯ちゃん?」

唯「ムギちゃんは病気なんだよ?お花さんみたいになっちゃったんだよ……梨なんか食べられる分けがないよお……」


96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:36:56.43 ID:DlMztJflO


紬「私……病気なの?」

唯「うん……ムギちゃんお花みたいになっちゃった……」

紬「私がお花みたいに……?」

急に太腿が痒くなりだし掻こうとした。
だけど、体が動かない。

唯ちゃんに抱き付かれているからじゃない。
本当に体が動かない。

唯「ムギちゃんはお花みたいになった……ツライよね苦しいよね」


99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:45:11.15 ID:DlMztJflO


唯ちゃんがそう言い終えた瞬間、姿が消えた。
煙りのように唯ちゃんの姿が消えた。

律「ムギ……」

紬「り、りっちゃん!唯ちゃんが……」

澪「知ってるよ……」

梓「ムギ先輩……」

紬「み、みんな唯ちゃんが消えちゃった……」


100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 01:53:18.46 ID:DlMztJflO


律「唯は消えてないよ……」

紬「じゃあ唯ちゃんは何処にいるの……?」

澪「分からないよ……なあ、ムギ?」

紬「な、なに?」

澪「知りたく無いか?ムギの回りで何が起こったのか、何で変な夢を見るようになったのか知りたくないか?」

紬「……教えてくれるの?」

澪「ああ、ムギが知りたいなら教えてやるよ」


101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 02:00:06.68 ID:DlMztJflO


紬「し、知りたいわ!」

梓「でも、見ない方がいいですよ!」

紬「こ、怖いの?」

澪「ムギにはツライと思う……」

紬「でも、見たいの!唯ちゃんの身に何か起きているのか知りたいの!」

律「分かった……目、閉じて」

紬「うん……」

梓「瞼の裏に映像が写ってるでしょ?それが現実で起きた事ですよ」


102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 02:12:40.46 ID:DlMztJflO


私が病室のベットで眠っている。
ベットを取り囲むようにして座っている唯ちゃん達……みんなの会話が聞こえる。

唯『ムギちゃん残念だったね。梨食べれなくて……』

澪『本当に残念だったな……』

唯『ムギちゃん……お花みたいになっちゃって……可哀相』

律『…………』

唯『あのね、最近思うんだ。もしかしたらムギちゃんの魂は何処かに行ったんじゃないかって……』


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 02:20:29.43 ID:DlMztJflO


梓『ムギ先輩の魂が何処かに行った?』

唯『うん、きっと何処かに行ったんだよ。この寝ている人はムギちゃん何だけど……魂だけ何処かに行った。あのね!昨日、ムギちゃんから貰ったテディベアが喋ったんだ!私はムギちゃんだよって!』

澪『ゆ、唯?』

唯『ムギちゃんの魂はね。テディベアに乗り写ったんだよ!』


106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 02:33:20.95 ID:DlMztJflO


場面が変わり今度は部室で唯ちゃんがテディベアをみんなに見せていた。

唯『見てー!ムギちゃんだよー!』

梓『唯先輩……』

唯『梓ちゃんこんにちはって言ってるよ!』

梓『…………』

唯『んもう!ムギちゃん梓ちゃんに無視されたかと思ってシュンとしてるよ!』

梓『ム、ムギ先輩こんにちは』

唯『だって!よかったね。ムギちゃん!』


107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 02:38:46.67 ID:DlMztJflO


唯『このムギちゃんは喋れないけど、私と話せるんだあ!』

律『そ、そうか……』

唯『澪ちゃんムギちゃんが今日も可愛いね!だってさ』

澪『ありがとうムギ……』

唯『えへへ~ムギちゃんも可愛いよ!』

澪『…………』

唯『もう!せっかくムギちゃんがいるのにみんな何だか元気ないよっ!』


109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 02:45:03.34 ID:DlMztJflO


紬「…………」

律「これが、現実で起きた事だよ。唯はテディベアの事をムギだとずっと思い込んでいるよ」

澪「なあムギ、何時目を覚ますんだ?」

梓「早く目を覚まして唯先輩を喜ばせて下さい」

紬「唯ちゃん……」

澪「ムギ、頼む目を覚ましてくれ!」

律「ムギ!目を覚ませ!」

梓「ムギ先輩!」


110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 02:52:26.04 ID:DlMztJflO


澪「ムギ!お願いだ……目を覚まして……ムギがいないと軽音部はダメなんだ!」

紬「…………」

梓「ムギ先輩……まだまだ沢山ギターを教えてあげたいです……だから目を覚まして下さい」

紬「…………」

律「ムギ……目を覚まして……唯と私と一緒にゲーセン行こう!」

紬「…………ん」


111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 03:02:14.92 ID:DlMztJflO


律「ム、ムギ?おい、今喋らなかったか?」

梓「は、はい!確かに喋りました!」

紬「…………りっちゃ」

澪「ム、ムギ……ムギ?」

紬「……澪ちゃん」

律「な、なぁ……コレ夢か?」

梓「夢じゃないと思います……だって頬っぺた摘まんでも目覚めませんもん」

紬「梓ちゃん……?」

澪「ムギが目を覚ました……目を覚ましたぞ律!」


112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 03:15:07.28 ID:DlMztJflO


梓「ど、どうしよ!」

紬「ここは病気?……もしかして私は目が覚めたの?」

律「そ、そうだ!あ、唯に電話しな……」

唯「…………」

律「唯……来てたのか」

唯「ム、ムギちゃん?」

紬「唯ちゃん……」

唯「ムギちゃん!」ダキッ

紬「よかった……目が覚めてよかったわ……」

唯「ムギちゃん……魂がムギちゃんに戻ったんだね……」


113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 03:23:20.06 ID:DlMztJflO


紬「唯ちゃん……おはよう」

唯「おはようムギちゃん……ぐすっ」

紬「ほら、泣かないの!それより唯ちゃん?」

唯「なぁに?」

紬「おはようのちゅうは?」

唯「おはようのちゅう……」

紬「えぇ!新婚さんは朝起きたらまずおはようのちゅうをするの……」

唯「………」チュッ

紬「唯ちゃん……」

唯「ムギちゃん……もう何処にも行っちゃ嫌だからね……」

紬「えぇ、何処にも行かないわ。私達はずっと一緒よ」




紬「夢から覚めた夢」
END


117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/16(火) 05:33:41.19 ID:kjNTpZ5K0






    スポンサーサイト紬「夢から覚めた夢」のコメント
  1. 名前:名無しの中毒者◆-[saga] 投稿日:2011/12/19(月) 17:57:19.00 ID:SSJUNKIE728
  2. 怖かった

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